広島市の女性55.5%が #憂うつな気分 になることが増えたと回答。あなたは?(後編)
広島市が、2020(令和2)年11月に市内に居住する15歳以上の市民3,000人を対象に、こころの健康に関する調査を行い、その結果を発表。4月9日にアップした前編の続きと相談窓口一覧等をご紹介します。
まず、前回のおさらいです。広島市が、2020(令和2)年11月に行った「広島市こころの健康に関するアンケート調査結果」によれば、新型コロナウイルス感染症の流行により、#憂うつな気分 になることが『増えた』と回答した割合は、女性の20 歳代、50 歳代、 60 歳代で60%に達しています。
さらに、この6か月の間に「死にたい」と思うほどのストレスや悩みがあったと答えた女性は、13.5%にも達しました。
そこで、「うつ病」や自殺対策についての気持ちや認識を尋ねた設問と回答です。最後の設問では、広島市の皆さんの絆の強さが感じられます!
広島市こころの健康に関するアンケート調査
☆「問 22 あなたは、もし「うつ病」だと思われる症状が2~3週間以上続いたら、医療機関で受診しますか。 」《男女:1611人、複数回答》
- 精神科や心療内科で受診する 44.6%
- かかりつけ医で受診する 31.4%
- 受診しない 19.5%
- 無回答 3.4%
- 精神科や心療内科以外の医療機関で
受診する 2.4%
性・年齢別にみると、「精神科や心療内科で受診する」と回答した割合は、男性 40 歳代、女性 30 歳代で60%を超えています。
また、「かかりつけ医で受診する」と回答した割合は、男性 70 歳以上で50%半ば、女性 70歳以上で約60%。ご高齢の方々のかかりつけ医への信頼の証でしょうか?
そして、男性 20 歳代の30%以上が「受診しない」そうです。「うつ病」と思われる症状を放置することは好ましくありません。あなたの身近な20代の男性は大丈夫でしょうか?

広島市の女性55.5%が #憂うつな気分 になることが増えたと回答。あなたは?(後編)(👀 Mabel Amber 👀, Messianic Mystery GuestによるPixabayからの画像)
☆「問 22 で「3 精神科や心療内科以外の医療機関で受診する」と回答した人へ 問 23 なぜ精神科や心療内科の医療機関で受診しないのですか。」《男女:38人、複数回答》
- 精神科や心療内科に行くことが恥ずかしい 23.7%
- どこに受診したらよいかわからない 18.4%
- 「「うつ病」は特別な人がかかる病気で、自分には関係ない」と「恥ずかしい病気なので、なるべく隠したい」 7.9%
- 「うつ病」は治療しても治らないと思う 5.3%
性別にみると、「精神科や心療内科に行くことが恥ずかしい」と回答した割合は、女性で30%を超えています。また、傾向として「恥ずかしい」「隠したい」「治らない」など否定的なご様子が表れています。でも、これは誤解です!
広島市のホームページによれば、日本ではうつ病を15人に1人が経験しており、今では心の「かぜ」といわれるぐらい、誰でもかかる可能性のある病気です。
☆「問 22 で「4 受診しない」と回答した人へ 問 24 なぜ医療機関で受診しないのですか。」《男女:314人、複数回答》
- どこに受診したらよいかわからない 28.7%
- 治療しなくても、ほとんどは自然に治る 27.1%
- 治療にお金がかかる 21.0%
- 受診する時間がない 17.2%
- 「うつ病」は治療しても治らないと思う 13.4%
性別にみると、女性の30%以上が「どこに受診したらよいかわからない」と回答。一方、男性の30%以上は「治療しなくても、ほとんどは自然に治る」と回答。
さらに性・年齢別にみると、回答数の少ない年齢層を除くと、男性60歳代の50%以上が「治療しなくても、ほとんどは自然に治る」と回答しています。これも誤解!
かぜをひいたら仕事や学校を休むように、重い荷物を背負って山登りをすれば、ときどき休憩をとるように、心にも休養や治療が必要なときがあるそうです。あなたの身近な男性、特に60歳以上の男性は大丈夫でしょうか?「治療しなくても、ほとんど自然に治る」と決めつけていませんか?
☆「問 32 あなたが自殺(自死)対策のために取り組むことができると思うことはどのようなものですか。」《男女:1611人、複数回答》
- これまで以上の家族や友人への目配り 56.5%
- 家族でうつ病等を話し合う機会をつくる 33.4%
- 職場のメンタルヘルス環境の改善に取り組む 30.9%
- 家庭や地域でうつ病等の正しい知識を伝える 29.7%
- うつ病や自殺(自死)に関する講習会への参加 19.9%
性別にみると、女性の60%前半と男性の約50%が「これまで以上の家族や友人への目配り」と回答。性・年齢別にみると、「これまで以上の家族や友人への目配り」と回答した割合は、男性15~19 歳、女性 20 歳代、女性 30 歳代で70%を超えています。
男女ともに 40 歳代の40%以上が「家族でうつ病等を話し合う機会をつくる」と回答し、男性 30 歳代と女性20 歳代の約50%が「職場のメンタルヘルス環境の改善に取り組む」と回答しています。
広島市の皆さんって、素敵です。東京都でこのアンケート調査を行った場合、「家族や友人への目配りをする」と50~60%の方が回答なさるか不安ですから。
以上がアンケート調査の概要です。新型コロナウイルスは変異株の出現で感染力が増し、収束のめども立ちません。こんな状況ならば、 #憂うつな気分 を感じることも当然です。
けれど、1人で悩まずにお友だちや相談窓口に相談してください。電話やメール・LINEで相談できる窓口もあります。下の「B. もしも「苦しい」「うつ病かな?」と感じたら」をご参考になさってください。あるいは、ご家族やお友だちへの目配りをお願いします。
みんなで助け合い、支えあいながら、この苦難を乗り越えましょう!
もしも「苦しい」・「うつ病かな?」と感じた時の相談窓口
うつ病の発見・治療には、早めの相談が大切です。あなたがお住いの自治体の相談窓口にご相談なさってください。症状が続くようであれば、早めに専門の医療機関での受診をお勧めします。
☆「こころの耳 - 働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト(厚生労働省)」https://kokoro.mhlw.go.jp/
- こころの耳 電話相談 https://kokoro.mhlw.go.jp/tel-soudan/
- こころの耳 SNS相談 *サービスの安全性が確認されるまで、当面の間、停止中
- こころの耳 メール相談 https://kokoro.mhlw.go.jp/mail-soudan/
- 全国医療機関検索(精神科や心療内科、神経科のある病院、診療所(クリニック)などを検索できます)https://kokoro.mhlw.go.jp/facility/
☆自殺(自死)予防のための行動 ~3つのポイント~
- 気づき - 周りの人の悩みに気づき、耳を傾ける
- つなぎ - 早めに専門家に相談するよう促す
- 見守り - 暖かく寄り添いながら、じっくりと見守る
☆いのち支える自殺総合対策推進センター https://jssc.ncnp.go.jp/soudan.php (ご注意下さい、一部のリンクが切れています)
いのち支える相談窓口一覧(都道府県・政令指定都市別の相談窓口一覧)*こころの悩み、借金・消費生活の悩み、仕事・職場の悩み、家庭の悩み、学校の悩み、その他の悩み等の窓口に分かれています。あなたのお住いの地域をクリックしてください。全部調べて、相談窓口一覧にリンクさせました。(2021/04/10現在)
福岡県 ひとりで悩まないで、ご相談ください。(自殺予防に関する福岡県内の相談窓口のご案内)
☆女性と若者の自殺が増えていますが、あなたは消えてしまいたいと感じますか?(電話相談の窓口一覧)(2021/02/12 ブログ)
以上