ご自身やご家族の認知症が不安な方へ『すぐに忘れてしまう自分が怖くなったら読む本』

ご自身やご家族の認知症が不安な方へ『すぐに忘れてしまう自分が怖くなったら読む本』

ご自身やご家族の認知症が不安な方へ『すぐに忘れてしまう自分が怖くなったら読む本』(PowerLeeによるPixabayからの画像)

コロナ感染は第7波に襲撃され、認知症の症状悪化も増えているそうです。厚生労働省も2025年には65歳以上の5人に1人が認知症になると推計しています。認知症への不安を抱えているあなたに『すぐに忘れてしまう自分が怖くなったら読む本』を紹介します。

『すぐに忘れてしまう自分が怖くなったら読む本―認知症を予防・克服する新習慣!』浦上克哉(うらかみ・かつや)著、2022年3月発行、株式会社徳間書店、定価1,400円+税、ISBN978-4-19-865433-7

ご自身やご家族の認知症が不安な方へ『すぐに忘れてしまう自分が怖くなったら読む本』

ご自身やご家族の認知症が不安な方へ『すぐに忘れてしまう自分が怖くなったら読む本』(Manfred RichterによるPixabayからの画像)

著者、浦上克哉先生は日本認知症予防学会の代表理事で、認知症研究の第一人者です。その浦上先生は「はじめに」のページでこう記しています。

認知症は早期発見、早期治療、そして早期の効果的な対応によって、その後の人生が良くも悪くもなる病気です。そこでは、患者さんの家族によるサポートが大きな力になり、欠かせないものになります。』(4ページより引用)

さらに早期発見に役立つ、「認知症発見のチェックポイント」(6~7ページ)が「はじめに」の次に掲載されています。早期発見と早期治療を切望している浦上先生の熱意が伝わってきます。

本の大きさは、縦21㎝・横15㎝・厚み1.3㎝。ページ数は151ページ。文字も大きく、表題と重要なポイントは、赤い文字。文章の中の重要な部分は、太文字に赤いマーカーが引かれているので、理解しやすいです。もちろん、イラストや表も豊富で飽きさせません。

ご自身やご家族の認知症が不安な方へ『すぐに忘れてしまう自分が怖くなったら読む本』

ご自身やご家族の認知症が不安な方へ『すぐに忘れてしまう自分が怖くなったら読む本』(Karin HerzogによるPixabayからの画像)

内容は6章に分かれ、各章の最後にある「コラム」では、アメリカで承認された期待の新薬「アデュカヌマブ」の話などが取り上げられています。

第1章 あなたのもの忘れは認知症? それとも健忘症?(13~34ページ)

第2章 ひょっとしてその物忘れ、認知症かも?~認知症が疑われるときの効果的な対処法~(35~56ページ)

第3章 まずは認知症を受け容れることが大事(57~72ページ)

第4章 自分や家族が認知症になったときに知っておきたいこと(73~102ページ)

第5章 認知症の人にやってはいけないこと(103~120ページ)

第6章 認知症になる人を4割減らせる!~浦上式予防プログラムで認知症リスクを下げる~(121~151ページ)

ご自身やご家族の認知症が不安な方へ『すぐに忘れてしまう自分が怖くなったら読む本』

ご自身やご家族の認知症が不安な方へ『すぐに忘れてしまう自分が怖くなったら読む本』(Matthias BöckelによるPixabayからの画像)

この6章を内容でまとめれば、3つになります。

  • 認知症の早期発見:第1章と第2章
  • 認知症の早期治療:第3章と第4章と第5章
  • 認知症予防:第6章

☆認知症の早期発見(第1章と第2章)の中のお勧めポイント

  1. 認知症になりやすい人とは?」(29~30ページ)
  2. チェック表≪日常生活で「依然と比べて違うこと」が増えていませんか?≫(40~41ページ)

アルツハイマー型認知症の場合は、発症する前に「軽度認知障害(MCI)」という段階があります。もの忘れが増えていることに気づいていて、日常生活に支障がない状態をだそうです。健忘症とは異なり、健康な状態から認知症に移行する途中の状態。この段階であれば、認知症になることを防ぐことが期待できます!

MCIからの回復率は、1年でおよそ16~41%。詳細は、この本をご覧ください

ご自身やご家族の認知症が不安な方へ『すぐに忘れてしまう自分が怖くなったら読む本』

ご自身やご家族の認知症が不安な方へ『すぐに忘れてしまう自分が怖くなったら読む本』(botpopbotによるPixabayからの画像)

☆認知症の早期治療(第3章と第4章と第5章) の中のお勧めポイント

  1. ≪初期の認知症と診断されたときの「本人の心構え7ヵ条」≫(63ページ)
  2. ≪初期の認知症と診断されたときの「家族の心構え7ヵ条」≫(71ページ)
  3. 絶対にやってはいけない7つのこと~叱る・命令する・強制する・子ども扱いする・行動を制限する・役割を取り上げる・何もさせない(108~111ページ)
  4. 認知症の人が傷ついてしまう言葉~言ってはいけないNGワード(112~113ページ)
  5. 認知症の人が傷ついてしまう行動~やってはいけないNG行動(114~115ページ)
  6. 表≪家族が大切にしていきたい決まりごと≫(119ページ)

何も知らないとNGワードNG行動は、ついついやってしまいがちなんです。我が家では口達者な母が、アルツハイマー型認知症だった父をキャンキャン怒鳴っていました。私も話が通じなくて面倒になり、適当な受け答えで父から逃げまくりました。これでは父の症状が良くなるはずはありません。他界した父に申し訳なかったと感じます。

こんな後悔をしないために、是非お読みになってください。

ご自身やご家族の認知症が不安な方へ『すぐに忘れてしまう自分が怖くなったら読む本』

ご自身やご家族の認知症が不安な方へ『すぐに忘れてしまう自分が怖くなったら読む本』(Andreas GlöcknerによるPixabayからの画像)

☆認知症予防(第6章) の中のお勧めポイント

  1. ≪認知症リスクチェックリスト≫(129ページ)
  2. 認知症にならないための生活習慣とは(130~131ページ)
  3. 認知症リスクを下げる運動のすすめとっとり方式認知症予防プログラム~(132~133ページ)

認知症を予防できるものなら、誰もが予防したいはずです。認知症予防の詳細は、この本をお読みください。

ご自身やご家族の認知症が不安な方へ『すぐに忘れてしまう自分が怖くなったら読む本』

ご自身やご家族の認知症が不安な方へ『すぐに忘れてしまう自分が怖くなったら読む本』(PowerLeeによるPixabayからの画像)

☆『すぐに忘れてしまう自分が怖くなったら読む本―認知症を予防・克服する新習慣!』https://www.tokuma.jp/book/b603521.html

☆浦上克哉  一般社団法人 日本認知症予防学会 理事長挨拶 http://ninchishou.jp/publics/index/45/

☆浦上克哉先生 認知症ねっと https://info.ninchisho.net/authors/katsuya-urakami

以上

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