1日1杯のお茶で高齢者の認知機能低下リスクが50%低下し、緑茶を週3回以上飲むと偶発的な心臓病・脳卒中のリスクが20%低下!

成熟した女性に最適なお茶とは?

成熟した女性に最適なお茶とは?( RitaEによるPixabayからの画像)

お茶の時間を楽しんでいらっしゃいますか? 頂くお茶は、コーヒー?紅茶?緑茶?それとも、その日のおやつによって、お茶もあわせて味わっていらっしゃるのでしょうか。

今回は、お茶についての素晴らしい研究報告を2つご紹介いたします。これを読み終わった時、あなたはきっと美味しいお茶が飲みたくなることでしょう。

1.欧州心臓病学会のプレスリリースによると、『緑茶を週3回以上飲む人は偶発的な心臓病および脳卒中のリスクが20%低く、致命的な心疾患および脳卒中のリスクが22%低く、全死のリスクが15%低い』そうです。薬でもない緑茶で病気のリスクが軽減するって、どういうことでしょうか?(①のプレスリリースより、最下段にURLをまとめて表示)

成熟した女性に最適なお茶とは?

成熟した女性に最適なお茶とは?(LeankrによるPixabayからの画像)

中国北京市の中国医学アカデミーは、心臓発作、脳卒中、がんに罹ったことのない 100,902人の参加者を、週3回以上お茶を飲むグループと週3回未満お茶を飲むグループに分けて、平均7年間の追跡調査を行ったそうです。

その結果、週3回以上お茶を飲む習慣は、より健康な年数とより長い平均寿命に関連することが認められました。中国医学アカデミーのDongfeng Gu博士は、こう述べています。『お茶の保護効果は、週3回以上お茶を飲むグループの中で最も顕著でした。メカニズムの研究により、茶の主要な成分、すなわちポリフェノールは、体内に長期保存されないことが示唆されています。したがって、心臓保護効果のためには、長期間にわたって頻繁にお茶を摂取する必要があるかもしれません。

成熟した女性に最適なお茶とは?

成熟した女性に最適なお茶とは?(murat_akdoganによるPixabayからの画像)

では、どのお茶を週3回以上飲めば、効果があるのでしょうか?

種類別による分析で判明した答えは、緑茶。緑茶を週3回以上飲む習慣は、心臓病と脳卒中、致命的な心疾患、および全死因のリスクを約25%低下させたそうです。けれど、紅茶では関連性を確認できません。

Dongfeng Gu博士はこう指摘なさっています。『調査対象集団では、週3回以上お茶を飲む人の49%が緑茶を最も頻繁に愛飲しましたが、紅茶を好んだ人はわずか8%でした。週3回以上紅茶を飲む人の割合が少ないため、関連性を観察することがより困難』だったそうです。

また、『2つの要因が関係している可能性があります。第一に、緑茶は心血管疾患や高血圧や脂質異常症などの危険因子から血管機能を保護するポリフェノールが豊富です。紅茶は完全に発酵しており、この過程でポリフェノールは酸化されて、抗酸化効果を失う可能性があります。第二に、紅茶はしばしば牛乳と一緒に出されます。これまでの研究は、茶が血管機能に及ぼす好ましい健康効果を牛乳が妨げる可能性があることを示しています。』

つまり、緑茶を週3回以上飲み続けると、ポリフェノールの働きで健康寿命を延ばす可能性が高いと言えそうです。

成熟した女性に最適なお茶とは?

成熟した女性に最適なお茶とは?(xie mzcによるPixabayからの画像)

2.シンガポール国立大学のプレスリリースによると、『1日1杯のお茶で、高齢者の認知機能障害のリスクが50%減り、遺伝的にアルツハイマー病のリスクがある人は86%もリスクが軽減』されるそうです。ええっ、本当でしょうか?(②のプレスリリースより、最下段を参照)

シンガポール国立大学のFeng Lei助教授が率いる研究チームは、55歳以上の957人の中国人高齢者を対象とし、2003年から2005年まで参加者から茶​​の消費情報を収集。さらに2年間隔で、2010年まで高齢者の認知機能を評価し、病状、身体的および社会的活動状況も調査したそうです。

その結果、『お茶を定期的に摂取すると、高齢者の認知機能低下のリスクが50%低下することがわかりました。さらに、アルツハイマー病を発症するリスクのある遺伝子保有者は、認知障害リスクの最大86%のリスク削減 』がなされたそうです。

さらに嬉しいことに、毎日いただく1杯のお茶は、茶が緑茶、黒茶、ウーロン茶などの茶葉から作られる限り効果があるそうです。

成熟した女性に最適なお茶とは?

成熟した女性に最適なお茶とは?(LolameによるPixabayからの画像)

『この研究は中国の高齢者で実施されましたが、結果は他の人種にも当てはまります。私たちの調査結果は、認知症予防に重要な意味を持っています。高品質の薬物試験でも、認知症などの神経認知障害に対する効果的な薬物療法はとらえどころのないままで、現在の認知症予防は満足のいくものではありません。ところがお茶は、世界で最も広く消費されている飲料の1つであり、安価です。私たちの研究から得られたデータは、毎日お茶を飲むというシンプルで安価なライフスタイルが、晩年に神経認知障害を発症するリスクを減らすことができることを示唆しています。』とFeng Lei助教授はおっしゃっています。

このプレスリリースでは、お茶の摂取量や継続期間、あるいは紅茶の効用については不明です。けれど、さらなる研究への意欲が述べられて終わっています。毎日お茶を飲むというシンプルで気軽なライフスタイルが、認知障害リスクの軽減に繋がります。今後の研究成果に期待しましょう。

では今日のお茶は、何になさいますか?

成熟した女性に最適なお茶とは?

成熟した女性に最適なお茶とは?(Cock-RobinによるPixabayからの画像)

参照プレスリリース

① European Society of Cardiology プレスリリース「Tea drinkers live longer」09 Jan 2020

https://www.escardio.org/The-ESC/Press-Office/Press-releases/Tea-drinkers-live-longer

http://news.nus.edu.sg/press-releases/tea-protects-elderly-cognitive-decline

謝辞:上記2点のプレスリリースを参考に、引用は『』で表記しました。素晴らしい研究に感謝するとともに、ご研究のさらなる進展を祈ります。

以上

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