【第2回】物忘れだけじゃない?見落としたくない「血管性認知症」の初期サイン
👈 【第1回】親の介護不安と自分の未来。40代から始める「脳血管」を守る予防ケア
前回の第1回では、「心臓にいい習慣は、脳にもいい」という原則と、自覚症状のないまま進む「隠れ脳血管障害」を防ぐ血圧ケアについてお話ししました。
「予防が大切なのは分かったけれど、もしすでに脳血管のサインが出ていたらどう気づけばいいの?」と気になりますよね。
実は、脳の血管ダメージが原因で起こる「血管性認知症」は、一般的なアルツハイマー病とは少し違った「意外な初期サイン」から始まることがあります。
「高齢者だけの病気」ではない?50代発症のリアル
「認知症なんて、まだまだ先の話」と思っていませんか?
ポッドキャストにゲスト出演したクリスティーン・エイケンさんは、56歳という若さで血管性認知症の診断を受けました。当時、彼女はバリバリと働いていた働き盛り。「まさか自分の脳にトラブルが起きているなんて」と、夢にも思っていなかったそうです。
40代・50代であっても、脳血管のダメージによる変化は起こり得ます。親の世代の変化に目を配ることはもちろん、私たち自身も「まだ若いから大丈夫」と過信しない視点が大切です。
アルツハイマー病とどう違う?「階段状に進行する」症状の特徴
認知症の中で最も多い「アルツハイマー病」と、脳卒中や微小な血管障害が引き金となる「血管性認知症」では、初期症状の現れ方に大きな違いがあります。
1. 「もの忘れ」よりも「段取りや意欲の低下」が先にくる
アルツハイマー病は「最近の出来事を忘れる」ことから始まることが多いのに対し、血管性認知症では「段取りが組めなくなる」「判断力が落ちる」「急に無気力になる」といった変化が目立つのが特徴です。
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今まで手際よく作れていた料理の作業順序が分からなくなる
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家計簿の計算や、書類の手続きに極端に時間がかかる
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急に趣味や外出への意欲が失われ、ぼんやり過ごす時間が増える
2. 症状が「階段状(ステップ状)」に変わる
アルツハイマー病が緩やかに進行するのに対し、血管性認知症は「ある日突然少し症状が進み、しばらく落ち着き、またガクッと下がる」という階段状の経過をたどることがよくあります。
これは、小さな脳梗塞や微小な出血が起きるたびに、脳の機能が一段階ずつ低下するためです。「急に様子が変わったな」と感じるタイミングがあるのが、ひとつの大きなサインです。
家族が「あれ?」と思ったらチェックしたいポイント
もし親御さんや身近な人に以下のような変化が見られたら、単なる「年をとったせい」と片付けず、一度脳神経外科や物忘れ外来などの受診を検討してみましょう。
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感情のコントロールが難しくなった(急に怒りっぽくなったり、涙もろくなったりする)
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歩き方が変わった(小刻み歩行になったり、足がつっかえやすくなったりする)
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時間帯によって調子の波が大きい(朝はしっかりしているのに、夕方になると急に混乱する)
ポイントまとめ 血管性認知症のサインは「物忘れ」だけではありません。 「いつも出来ていたことが急に難しくなった」「感情や行動に急な変化があった」という違和感を見逃さないことが、早期発見・早期ケアにつながります。
次回予告:診断を受けても「人生はまだ終わっていない」
もし脳卒中や認知症の診断を受けてしまったら、もうこれまでの生活は諦めるしかないのでしょうか?
最終回となる次回は、当事者クリスティーンさんの合言葉「I’m not done yet(私の人生はこれから)」という言葉とともに、診断後の前向きな回復力(Living Well)と、家族が手出しをしすぎずに支えるための介護マインドをお伝えします。
自分と家族の未来を明るく照らすヒントになりますので、ぜひ最後までご覧ください。
👉 【第3回】診断を受けても人生は終わらない。前向きな回復力と家族の接し方(※8月21日10時にアップします)
以上

