繰り返す誤嚥性肺炎・頑固な便秘に朗報!西洋医学と漢方薬併用で有効率90%超の改善事例を公開
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| 記事タイトル | リンク | |
| 前編 | 夜中の徘徊や不眠に!西洋医学で改善しない認知症の症状に漢方薬が効く4つの事例 | 前編を読む |
| 後編 | 「もうダメかも」と諦める前に!漢方薬で劇的に改善した高齢者の便秘と誤嚥性肺炎の事例 | 後編を読む |
夜中の徘徊や不眠だけでなく、高齢者が抱えがちな「便秘」や「誤嚥性肺炎」にも漢方薬が有効な可能性があります。
前編では、西洋医学の治療で改善しなかった認知症の行動・心理症状(BPSD)や不眠、歩行障害が漢方薬の併用で改善した事例をご紹介しました。
この後編では、愛知県の知多厚生病院での臨床報告から、介護生活を大きく左右する激しい便秘と誤嚥性肺炎が改善した驚きの事例をご紹介します。
1. 治験データから見る漢方薬の可能性
【事例1】76歳男性 Qさん:頑固な便秘が解消!肛門の痛みからも解放
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主な症状: 薬が効かない激しい便秘。
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これまでの治療: 腎盂腎炎の治療後に便秘が悪化。一般的な便秘薬(酸化マグネシウム錠など)や座薬を使用するも効果は一時的で、排便時の痛みに苦しんでいた。
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漢方医学的所見: お腹の張り、腹直筋の緊張(お腹が縦に硬くなっている状態)。
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臨床経過:
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**「桂枝加芍薬大黄湯(けいしかしゃくやくだいおうとう)」**の服用を開始。
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わずか2日目からスムーズな排便が可能に。
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長年の排便時の痛みからも解放され、ご本人から非常に感謝されました。
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📌 介護者の声: 高齢者の便秘は、不機嫌や食欲不振につながり、介護者の心労も増します。薬で改善しない頑固な便秘が、たった2日でスムーズに解消したことは、ご本人とご家族にとって大きな希望となります。
【事例2】79歳男性 Rさん:繰り返す誤嚥性肺炎から回復し再発なし
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主な症状: 過去に何度も誤嚥性肺炎を繰り返している。
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現病歴・既往歴: 慢性閉塞性肺疾患(COPD)を患い、胃ろうで栄養管理中。再発で入院。酸素飽和度(SpO2)が88%と、呼吸不全の状態だった。
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漢方医学的所見: 疲れやすい気虚(体力がない状態)と血虚(貧血傾向)があり、息切れを伴う。
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臨床経過:
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入院初日から西洋医学的な抗菌薬治療と同時に、**「人参養栄湯(にんじんようえいとう)」**の服用を開始。
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9日後、レントゲンで肺炎が完全に消失。自覚症状も改善し、抗菌薬の治療を終了。
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退院後、誤嚥性肺炎の再発なし。
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📌 介護者の声: 誤嚥性肺炎は命にかかわる深刻な病気であり、繰り返すたびに「また入院か」と介護者は疲弊します。漢方薬を併用することで再発予防につながった事例は、介護者にとって最大の安心材料です。
2. 西洋医学との併用で高い効果:データが示す確かな希望
丹村敏則先生は、西洋医学的治療だけでは効果がなかった患者さん60人に対し、漢方薬治療を併用した結果を以下の通り報告しています。
| 症状 | 対象人数 | とても効果があった | 効果があった | 合計有効率 |
| 認知症のBPSD | 10人 | 6人 | 4人 | 100% |
| 抑うつ症状 | 10人 | - | 9人 | 90% |
| 睡眠障害 | 10人 | - | 9人 | 90% |
| 歩行障害 | 10人 | 2人 | 8人 | 100% |
| 便秘症 | 10人 | 1人 | 7人 | 80% |
| 誤嚥性肺炎 | 10人 | 2人 | 7人 | 90% |
全体として、漢方薬を併用した治療の有効率は91.6%(「とても効果があった」18.3%+「効果があった」73.3%)という高い結果が得られています。
長引く介護で「もう打つ手がない」「この症状は仕方ない」と諦めかけていた症状が、漢方薬の併用で改善する可能性がデータで示されたことは、介護に携わる方々にとって大きな希望の光です。
3. 「漢方薬の併用」という選択肢を考えてみませんか?
夜中の徘徊、不眠、そして今回ご紹介した頑固な便秘や誤嚥性肺炎。高齢者特有のこれらの症状は、ご本人の苦痛だけでなく、介護者の疲労とストレスを限界まで高めます。
もし、あなたや大切な方が、西洋医学的な治療でなかなか改善しない症状で困っているなら、一度「西洋医学と漢方薬治療を併用できる医療機関」を探すことを強くおすすめします。
東西医学の連携がさらに進むことで、患者さんとご家族がより良い時間を過ごせることを心から願っています。
📚 専門用語の解説
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*1 桂枝加芍薬大黄湯(けいしかしゃくやくだいおうとう): 体力中等度以下で、腹部膨満感や腹痛があり、便秘する方に用いられます。残便感がある(しぶり腹)などの症状にも適応します。
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*2 人参養栄湯(にんじんようえいとう): 虚弱体質や病後の体力低下、食欲不振、寝汗、手足の冷えなどに用いられます。体力をつけて抵抗力を高めることで、誤嚥性肺炎の再発予防にも期待されます。
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*3 誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん): 飲み込む機能(嚥下機能)の低下などにより、口腔内の細菌や食べかすなどが誤って気管に入り、発症する肺炎。再発しやすく、体力のない高齢者では命にかかわることも少なくない病気です。
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*4 脊髄小脳変性症(せきずいしょうのうへんせいしょう): 小脳の神経細胞が徐々に減少し、運動がスムーズにできなくなる「運動失調」などの症状が現れる病気です。
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*5 急性腎盂腎炎(きゅうせいじんうじんえん): 腎臓に細菌が感染して炎症が起きる病気(上部尿路感染症)。
🔗 参照情報
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研究報告:「高齢社会に向けて東西医学の連携が高齢者ケアに果たす有効性の検討」丹村敏則、日本農村医学会雑誌、63巻4号624-633頁、2014年
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漢方のお医者さん探し:
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検索サイトURL:[https://www.gokinjo.co.jp/kampo/]
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医療機関:JA愛知厚生連 知多厚生病院
謝辞
丹村敏則先生をはじめ知多厚生病院の先生方、ご協力なさった患者さんや医療従事者の皆さま等全ての皆様に感謝するとともに、東西医学連携がさらに広まり、患者さんとご家族がより良い時間を過ごせますよう、すべての医療従事者の皆さまの益々のご活躍・ご発展を祈念します。
以上




