💤【前編】認知症の昼夜逆転や不安症状に悩む方へ|最新治療と家庭でできる対策
「夜になると眠れない」「急に興奮する」「夜中に歩き回る」――
認知症の昼夜逆転や不安症状に悩むご家族へ、最新の治療法と家庭でできる工夫を紹介します。
🕰️ なぜ夜になると不安や興奮が強くなるの?
シニアになると睡眠が浅くなり、夜中に目が覚めて再び眠れなくなることがあります。
特に うつ病・睡眠時無呼吸症候群・脳卒中・認知症 などを持つ方に多く見られます。
夜は脳の機能が低下しやすく、認知症の方は小さな刺激に過敏に反応して興奮したり、幻覚を見たりすることもあります。
眠る直前や夢の中で嫌な記憶がよみがえると、それを“今起きていること”と感じ、歩き回ったり騒いだりすることもあります。
🏥 1. 家族が倒れる前に「認知症疾患医療センター」へ
認知症では 40〜60%の方に睡眠障害 が見られます。
主な原因は次の3つです。
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脳の障害が直接、睡眠調節に影響して起こるもの
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認知症に伴うBPSD(精神・身体症状)によるもの
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外部要因による睡眠リズムの乱れ
夜中に起き出すのは、単なる不眠ではなく「不安」や「焦り(焦燥)」などのBPSDが原因の場合もあります。
さらに進行すると「夜間せん妄」により昼夜逆転が起こりやすくなります。
💡 睡眠薬だけでは解決しないケースが多く、転倒や認知機能の悪化リスクも。
必ず専門医の診察を受けましょう。
🏥 認知症疾患医療センターとは?
都道府県や政令市が指定する専門医療機関で、認知症の診断・治療・相談を行うほか、BPSDが見られる場合の入院先確保も担っています。
センターでは患者さんの生活リズムを整えながら、
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薬物療法と非薬物療法(心理・環境調整)を組み合わせて症状を改善
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日中の活動量を増やし、朝の日光浴で昼夜逆転を改善
が行われます。
🌞 まずはかかりつけ医に紹介状を依頼。いない場合は地域包括支援センターへ相談を。
☆認知症疾患医療センターの整備状況について (令和6年12月現在) https://www.mhlw.go.jp/content/001310210.pdf
☆全国の地域包括支援センターの一覧(都道府県のホームページへリンク)《厚生労働省老健局認知症施策・地域介護推進課調べ(令和6年10月時点)》
| 北海道 | 青森県 | 岩手県 | 宮城県 | 秋田県 | 山形県 |
| 福島県 | 茨城県 | 栃木県 | 群馬県 | 埼玉県 | 千葉県 |
| 東京都 | 神奈川県 | 新潟県 | 富山県 | 石川県 | 福井県 |
| 山梨県 | 長野県 | 岐阜県 | 静岡県 | 愛知県 | 三重県 |
| 滋賀県 | 京都府 | 大阪府 | 兵庫県 | 奈良県 | 和歌山県 |
| 鳥取県 | 島根県 | 岡山県 | 広島県 | 山口県 | 徳島県 |
| 香川県 | 愛媛県 | 高知県 | 福岡県 | 佐賀県 | 長崎県 |
| 熊本県 | 大分県 | 宮崎県 | 鹿児島県 | 沖縄県 |
🎵 2. 音楽療法は「不安」や「興奮」に効果あり
薬物療法(SSRI、抗精神薬、抗認知症薬など)は医師管理のもとで行われますが、
ここでは家庭でも取り入れられる 非薬物療法の代表「音楽療法」 に注目します。
✅ エビデンスから見た効果
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ギリシャでの研究(60人対象)
音楽療法が最も不安を軽減し、介護者の負担も軽くしました。
(運動療法やアロマより高効果) -
19本の論文を分析した国際レビュー(2023)
週1回45分以上・12週以内の音楽療法で不安が軽減。
期間が長いほど効果が高くなる傾向。 -
10件の研究をまとめた最新版(2022)
幻覚・暴力・不安・抑うつなどの神経精神症状に好影響。
軽度のアルツハイマー型では記憶や言語能力も改善。
🎧 家庭でも「好きな曲を一緒に口ずさむ」「穏やかなBGMを流す」だけでも効果が期待できます。
🚶♀️ 3. 運動リハビリは不安・抑うつを軽減
🩺 運動療法が改善する症状
幻覚、妄想、抑うつ、不安、興奮、徘徊、不眠、食欲不振などの神経精神症状(BPSD) に有効です。
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週3回の中頻度運動 が最も効果的。
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軽度〜中等度の認知症に特に有効。
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有酸素運動(ウォーキング・体操など)は不安軽減に寄与。
🧩 音楽療法と運動を組み合わせると、より高い改善効果が報告されています。
「音楽に合わせて体を動かす」だけでもリズムが整い、表情が明るくなるケースも。
🌙 後編予告|家庭でできる昼夜逆転の対策
次回(後編)では、
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光・音・食事など環境調整で改善する方法
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介護者が無理をしない生活リズムの整え方
を紹介します。
📅 公開予定:6月27日
どうぞお楽しみに。
以上









