体がだるくてお腹の調子が良くない,夏バテ気味のシニアへの注意点と体調を整える献立5日分
体のだるさが取れなくて、お腹の調子が良くないとご家族がおっしゃっていませんか?シニアの場合、軽い夏バテ症状でも脱水や栄養不足、内臓疾患のサインになりやすいので注意が必要です。こんな時の注意するポイントと、体調を整える献立とお食事の注意点をご紹介します。
1. 夏バテ症状の場合の注意点
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水分不足
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シニアは喉の渇きを感じにくいので、無自覚のまま脱水になりやすい
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ゼリー飲料、麦茶、スープなどを少量ずつ複数回にわけて摂ってもらう
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食欲低下・栄養不足
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夏バテで食べられない場合、体力・免疫力が低下しやすい
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少量でもよいから消化が良くて、栄養を摂れるよう工夫する
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便秘・下痢
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お腹の調子が悪い場合、便通や下痢の有無を確認
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便秘なら水分・食物繊維、下痢なら消化にやさしい食事に変更する
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症状の変化に注意
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発熱、強い倦怠感、嘔吐、血便、意識障害などが出たらすぐかかりつけ医を受診する
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持病がある場合は、軽症でも体調急変のリスクが高いので、注意が必要です
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2. 食べやすい・消化に良い食事を提供する
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水分・電解質補給
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麦茶、白湯、経口補水液(OS-1など)、ゼリー飲料
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消化にやさしい主食
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おかゆ、うどん、そうめん、やわらかいパン
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たんぱく質
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卵(ゆで卵、卵焼き)、豆腐、白身魚、鶏ささみ
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消化しやすく、少量でも栄養補給になります
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野菜・果物
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トマト、かぼちゃ、にんじんなどやわらかく煮たものが最適
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野菜や果物は、水分・ビタミン補給にとても良い
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果物は、バナナやリンゴのすりおろしなど消化しやすい形で提供します
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乳製品
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ヨーグルト、牛乳(下痢がなければ)、チーズ
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乳製品は腸内環境を整え、栄養補給にもなります
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少量ずつ・回数多めに
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食欲がない場合は無理に食べさせようとせず、1日5~6回に分けて提供します
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3. 生活上の工夫
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室温・湿度を快適にする
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外出や入浴で、体力を消耗させすぎない
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水分・食事の記録をつけて、異常があればかかりつけ医に相談しましょう
4.要点のまとめ
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脱水と栄養不足に注意
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消化に良い食事・少量を複数回
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シニアは症状が急変しやすいので観察を怠らない
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体調が悪化する場合は早めに受診
5.夏バテ気味の体調を整える献立
【1日目】
朝食
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おかゆ(梅干し少量)
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ゆで卵半分
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ヨーグルト少量
午前のおやつ
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バナナ1/2本
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白湯または麦茶
昼食
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うどん(やわらかく煮たかぼちゃ入り)
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白身魚の煮付け少量
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すりおろしりんご
午後のおやつ
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経口補水液100ml
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ゼリー1/3カップ
夕食
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鶏ささみと人参の煮物
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じゃがいもおかゆ
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トマトのすりおろし
夜間
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ホットミルク100ml(希望あれば)
【2日目】
朝食
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かぼちゃおかゆ
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豆腐のお吸い物
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ヨーグルト少量
午前のおやつ
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ゼリー1/3カップ
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白湯
昼食
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そうめん(やわらかく茹で、出汁で少量)
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白身魚のすり身団子
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すりおろしバナナ
午後のおやつ
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経口補水液100ml
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やわらかい蒸しパン少量
夕食
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野菜たっぷり鶏団子スープ(人参・白菜・きのこなど)
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おかゆ少量
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やわらかい煮りんご
夜間
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ホットミルクまたは白湯
【3日目】
朝食
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おかゆ(梅干し少量)
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ゆで卵半分
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ヨーグルト少量
午前のおやつ
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バナナ1/2本
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麦茶
昼食
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うどん(人参・かぼちゃ入り)
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豆腐と野菜の煮物
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すりおろしりんご
午後のおやつ
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ゼリー1/3カップ
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経口補水液50ml
夕食
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白身魚の蒸し煮
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じゃがいもおかゆ
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トマトすりおろし
夜間
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ホットミルク100ml
【4日目】
朝食
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かぼちゃおかゆ
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豆腐スープ
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ヨーグルト少量
午前のおやつ
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ゼリー1/3カップ
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白湯
昼食
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そうめん(やわらかく茹でる)
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鶏ささみの煮物
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すりおろしバナナ
午後のおやつ
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経口補水液100ml
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やわらかい蒸しパン少量
夕食
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野菜入り白身魚スープ
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おかゆ少量
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煮りんご
夜間
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ホットミルクまたは白湯
【5日目】
朝食
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おかゆ(梅干し少量)
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ゆで卵半分
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ヨーグルト少量
午前のおやつ
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バナナ1/2本
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白湯
昼食
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うどん(野菜入り)
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豆腐と白身魚の煮物
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すりおろしりんご
午後のおやつ
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ゼリー1/3カップ
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経口補水液50ml
夕食
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鶏ささみと野菜のスープ
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おかゆ少量
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トマトすりおろし
夜間
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ホットミルク100ml
6.食べやすく、消化に優しい2人分の作り方
1. 白身魚の煮付け
材料(2人分)
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白身魚(タラ、スズキなど) 2切れ
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だし汁 100ml
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みりん 大さじ1
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醤油 小さじ1
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砂糖 小さじ1
作り方
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鍋にだし汁、みりん、醤油、砂糖を入れ、煮立たせる。
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白身魚を入れ、落し蓋をして弱火で5~7分煮る。
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火を止めて、少し冷ましてから出す(骨がある場合は注意)。
2. トマトのすりおろし
材料(2人分)
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トマト 1個(小さめ)
作り方
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トマトを熱湯に10秒ほどくぐらせ、皮をむく。
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すりおろし器でおろす(またはフードプロセッサーでピューレ状に)。
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冷やしてそのまま出す。味付けはなしでも甘味がある。
☆ポイント:皮をむくことで舌触りがなめらかになり、シニアでも食べやすいです。
3. 鶏ささみと人参の煮物
材料(2人分)
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鶏ささみ 2本
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人参 1/2本
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だし汁 150ml
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醤油 小さじ1
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みりん 小さじ1
作り方
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鶏ささみは筋を取り、一口大に切る。
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人参は薄切りか小さめの短冊切りにする。
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鍋にだし汁、醤油、みりんを入れ、鶏ささみと人参を入れる。
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弱火で10分ほど煮る。人参が柔らかくなったら完成。
4. 白身魚のすり身団子
材料(2人分)
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白身魚 100g
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卵 1/2個
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片栗粉 小さじ1
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だし汁 150ml
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塩 少々
作り方
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白身魚を包丁で細かく叩く(またはフードプロセッサーでペースト状にする)。
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卵、片栗粉、塩を混ぜて団子状に丸める。
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鍋のだし汁が沸騰したら弱火にし、団子を入れて5~7分煮る。
5. 白身魚の蒸し煮
材料(2人分)
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白身魚 2切れ
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だし汁 100ml
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塩 少々
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酒 小さじ1
作り方
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耐熱皿に白身魚を置き、塩と酒をかける。
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だし汁を回しかけ、ラップをかける。
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蒸し器または電子レンジ(600Wで3分)で蒸す。
6. 豆腐スープ
材料(2人分)
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絹ごし豆腐 1/2丁
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だし汁 200ml
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塩 少々
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醤油 小さじ1/2
作り方
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豆腐は一口大に切る。
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鍋にだし汁を温め、豆腐を入れる。
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塩、醤油で味を整え、弱火で2~3分温める。
7. 鶏ささみの煮物
材料(2人分)
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鶏ささみ 2本
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だし汁 150ml
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人参 1/2本
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みりん 小さじ1
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醤油 小さじ1
作り方
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先ほどの「鶏ささみと人参の煮物」と同じ方法で作る。
8. 野菜入り白身魚スープ
材料(2人分)
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白身魚 100g
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人参 1/4本
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キャベツ 1枚
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だし汁 200ml
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塩 少々
作り方
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野菜はやわらかく煮える大きさに切る。
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鍋にだし汁を温め、野菜と白身魚を入れる。
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弱火で5~7分煮る。塩で味を整える。
9. 豆腐と白身魚の煮物
材料(2人分)
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絹ごし豆腐 1/2丁
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白身魚 100g
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だし汁 150ml
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みりん 小さじ1
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醤油 小さじ1
作り方
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白身魚を一口大に切る。
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鍋にだし汁、みりん、醤油を入れ、白身魚と豆腐を入れる。
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弱火で5~7分煮る。
7.夜の飲み物に牛乳を提案する理由
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たんぱく質とカルシウム補給
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シニアは骨粗しょう症や筋肉量減少のリスクが高いので、寝る前に少量でもカルシウム・たんぱく質をとれる牛乳は有用です。
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夜に摂ると骨のリモデリング(修復)が行われる時間帯に栄養が届きやすいとも言われます。
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眠りを助ける効果
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牛乳にはトリプトファンというアミノ酸が含まれ、体内で「セロトニン → メラトニン」に変わって眠りをサポートします。
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温めると胃腸にやさしく、リラックス効果も期待できます。
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3. 豆乳でもよいか?
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豆乳も消化しやすく、植物性たんぱく質やイソフラボンを含むので、特に女性の高齢者には良い点があります。
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ただし、牛乳よりカルシウムが少ないため、骨の維持という観点では牛乳にやや劣ります。
4. 選び方の目安
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牛乳が好き・胃腸に合う → 牛乳でOK
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牛乳でお腹を壊す・飲みづらい → 豆乳で代用可
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カルシウム不足が心配なら、カルシウム強化豆乳を選ぶとより安心です。
8.体調がすぐれない時の献立のポイント
1. 消化にやさしい食材が基本
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鶏ささみ・白身魚・豆腐はどれも低脂肪で消化しやすい
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シニアは消化機能が落ちているため、脂っこいものや刺激物、繊維が多いものは負担になる
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似た食材を繰り返すことで、消化器官への負担を最小限にできる
2. 味付けもシンプルで十分
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出汁や薄口醤油など、淡い味付けが胃腸にやさしい
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濃い味やスパイスを変えると、食欲低下や腹痛の原因になることがある
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「味が単調」と思っても、シニアにとっては安心して食べられることの方が大事
3. バリエーションは、体調が回復してから
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食欲や便通が安定したら、以下を少しずつ変えて楽しむと良い
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野菜の種類(かぼちゃ、にんじん、キャベツなど)
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料理法(煮る、蒸す、すりおろす)
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☆まとめ
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お腹の調子が悪いときは「ささ身・白身魚・豆腐+淡い出汁味」の組み合わせでOK
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食材・味をいじらず、柔らかく少量をこまめに与える
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回復してきたら少しずつ変化をつける
以上です。
夏には苦しい思い出があります。
アルツハイマー型認知症だった父が腸閉塞で緊急入院。腸閉塞が快復しても認知症が進行してしまい、食べなくなりました。お盆ごと食事をベット脇のゴミ箱に捨ててしまったり、なだめすかしても口を開けてくれなかったり・・・
大好物だったウナギのかば焼きを細かく切って運んだり、ムース食から父の好きそうな献立を試してみたりと手当たり次第に試しました。「ご飯を食べてくれないと父が死んじゃう」という恐怖に駆り立てられた夏でした。
あなたのご家族がお元気でこの残暑を乗り越えられるよう祈ります。












