⚡️【実録】手術も鎮痛薬も効かない難治性の激痛に光!漢方薬が治した脳卒中後頭痛と三叉神経痛の症例
🌟 はじめに:治りにくい激しい「痛み」に漢方薬という選択肢
もしあなたが、原因不明で慢性化しやすい激しい痛みに苦しんでいる、または大切なご家族がそのような状況だったら、何を頼りにしますか?
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脳卒中(脳出血・くも膜下出血)の後、鎮痛剤が効かないまま何年も続く頭痛。
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「感電したような」と表現される、顔面の瞬間的な激痛(三叉神経痛)。
これらの難治性の痛みは、日常生活(QOL)を著しく悪化させます。
しかし、今回ご紹介するのは、西洋医学では治療が難しいとされてきたこの2つの激しい痛みが、漢方薬によって改善した希望の実例です。痛みからの解放を目指しましょう。
💡 事例1:鎮痛薬が効かない!脳卒中後の慢性頭痛を「釣藤散」が改善
1. 脳卒中後の頭痛はなぜ厄介?
脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)は、日本の要介護原因の第1位です。そして、その後に続く持続性頭痛(慢性頭痛)に悩む方は毎年約3万人に上ります。
この頭痛は発生の仕組みが不明なため、治療法が確立されておらず、鎮痛薬を飲んでも痛みの頻度を減らすことはできませんでした。
京都府立医科大学の研究チームは、この難治性の頭痛に漢方薬「釣藤散(ちょうとうさん)」を処方し、3名の患者さんの痛みを改善しました。
注釈)*1: 脳出血 を示しています。(脳実質内の出血)
*2: くも膜下出血 を示しています。(脳を覆う膜の隙間からの出血)
*3: 脳梗塞 を示しています。(血管が詰まる部分)
2. 驚きの治療実例:10年間続いた頭痛も完治
ここでは、脳出血の後遺症による頭痛で悩んでいた86歳女性Aさんのケースをご紹介します。
| 症状の特徴 | 治療前の状況 |
| 原因 | 10年前に右小脳出血を発症 |
| 頭痛の性質 | 頭部全体が締め付けられるような痛み(緊張型頭痛に類似) |
| 頻度 | 月に15日未満 |
| 使用薬 | 鎮痛薬「ロキソプロフェン」を頓服(発作時のみ服用)。頻度は減らず。 |
【治療経過】
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脳出血後の持続性頭痛と診断され、「釣藤散」を服用開始。
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頭痛は徐々に軽減し、12週間後には完全に治癒!
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その後も内服を継続し、1年後も頭痛発作はゼロ。
💡 釣藤散(ちょうとうさん)の豆知識
釣藤散は、高血圧傾向があり、慢性的な頭痛、めまい、肩こりなどがある方に使われる漢方薬です。脳卒中後の慢性頭痛に苦しむ患者さんの「首や肩の筋肉の張り」を和らげ、脳内の血流や自律神経の乱れを整えることで効果を発揮したと考えられます。
補注:持続性頭痛(PHIH):脳卒中後に発症し、3ヵ月以上続く頭痛。発症患者は10~23%に上ると言われています。
⚡️ 事例2:「人類最悪の痛み」三叉神経痛を手術なしで改善
1. 三叉神経痛の激しい痛みと治療の壁
三叉神経痛は、顔の感覚を司る神経に血管が接触することで起こる激痛です。
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痛み方:感電したような、瞬間的で刺すような激痛。
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誘発動作:食事、歯磨き、会話などで痛みが走るため、日常生活に大きな支障をきたします。
通常の治療は薬物療法ですが、効果がなければ手術(微小血管減圧術など)が検討されます。
ここでは、7年間三叉神経痛に苦しみ、手術のために入院した51歳女性Bさんが、沖縄県立中部病院のチームによって漢方薬で劇的に改善した実例をご紹介します。
注釈)三叉神経は、顔の感覚を伝えるために、額から顎にかけて大きく3つに枝分かれしている神経です。
*1: 眼神経(がんしんけい)の支配領域: 額や上まぶた、眼球の一部、鼻の上部などの感覚を司ります。
*2: 上顎神経(じょうがくしんけい)の支配領域: 下まぶた、頬、鼻の脇、上唇、上顎の歯と歯茎などの感覚を司ります。
*3: 下顎神経(かがくしんけい)の支配領域: 下唇、顎、下顎の歯と歯茎、舌の一部などの感覚を司ります。
今回の事例のBさんの痛みは「右の上くちびるから右頬全体」でしたので、主に*2(上顎神経)の支配領域にあたります。
2. 手術直前に漢方治療へ切り替え!
Bさんは7年間治療を続けましたが、内服薬(カルバマゼピン)が増量限度を超え、眠気やふらつきの副作用に苦しんでいました。
| 症状の特徴 | 治療前の状況 |
| 症状 | 右の上くちびるから頬全体に広がる瞬間的な激痛。 |
| 誘発 | 食事、歯磨き、会話。 |
| 身体所見 | 痩せ型(BMI 16.05)、冷えを自覚。 |
| 画像所見 | 三叉神経に血管(上小脳動脈)が接触していることを確認。 |
【治療経過】
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手術予定で入院するも、痛みが少し落ち着いたため、手術を中止し漢方治療を開始。
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内服薬に「桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)」を併用開始。
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その後、イライラや頭痛(ストレス症状)を訴え、さらに「抑肝散(よくかんさん)」を追加。
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2種類の漢方薬併用から8週間後、痛みは元の2〜3割に減り、孫にあたるほどのイライラも解消!
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最終的に、肺炎治療で漢方薬を休止したところ、全身状態の改善と共に三叉神経痛も消失し、漢方薬も不要な状態が続いています。
💡 桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)と抑肝散(よくかんさん)
桂枝加朮附湯:冷えやこわばりを伴う関節痛・神経痛に用いられ、Bさんの「痩せ型で冷え」という体質に合致。痛みを鎮め痙攣を抑える作用があると考えられます。
抑肝散:イライラ、怒りやすい、神経の高ぶりを鎮める作用があり、Bさんの精神症状を改善しました。
✅ 諦めないで!漢方薬が「痛み」を鎮める理由
この2つの事例から分かるのは、漢方薬は単なる鎮痛剤ではないということです。
三叉神経痛のBさんは、神経と血管の接触という物理的な原因が変わっていなくても、漢方薬で痛みが治りました。
これは、漢方薬が患者さんの体質(気・血・水)や全身の状態を整え、痛みを感じやすい状態(例:冷え、神経の過緊張、血流の悪さ)そのものを改善したためだと考えられます。
西洋医学の治療に行き詰まっている場合でも、専門家による漢方医学的な診断に基づいた治療を受けることで、長年の痛みが解消し、QOLが劇的に改善する可能性があります。
もしあなたや大切な方が難治性の痛みに苦しんでいるなら、漢方の専門医にご相談ください。
📄 補注:専門用語解説
脳卒中(のうそっちゅう)
脳の血管に障害が起こる病気の総称。脳梗塞、脳出血、くも膜下出血の3つが代表的です。日本の要介護の原因として最も多い病気です。
三叉神経痛(さんさしんけいつう)
顔の感覚を司る三叉神経に、血管が触れて圧迫することで起こる激しい痛みの病気。「感電したような」「電気が走るような」瞬間的な痛みが特徴です。
QOL(Quality of Life)
生活の質。単に病気を治すだけでなく、患者さん自身が自分らしく充実した生活を送れているかを重視する考え方です。
釣藤散(ちょうとうさん)
高血圧傾向や慢性的な頭痛、めまい、肩こりなどに用いられる漢方薬。脳内の血流や自律神経の乱れを整える効果が期待されます。
桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)
体力虚弱で、冷えやこわばり、関節痛などがある方に用いられる漢方薬。冷えを改善し、痛みを鎮める作用があります。
抑肝散(よくかんさん)
神経の高ぶりやイライラ、不眠など、精神神経症状に用いられる漢方薬。興奮性の症状を鎮め、神経を穏やかにする効果があります。
以上






