フルタイム勤務の娘は介護保険の家事援助を頼める?同居でも使える例外条件と公的サービスの探し方【2025年版/前編】

Tさんから

「東京23区で母と2人暮らし。私は仕事が長時間で、母の買い物や料理、風呂掃除を頼みたい。どうすればいいですか?」
という相談をいただきました。

そこで今回は、
「介護保険の家事ヘルパーは頼めるのか?」
「もし利用できない時の代わりの方法は?」
を、スマホでも読みやすくまとめます。

【シリーズ案内|家事援助ヘルパーは頼める?】

▶ 前編:同居でも家事援助は使える?介護保険の例外条件と公的サービスの探し方
https://kizuna-iyashi.com/2025/01/10/homemade-305/

▶ 後編:シルバー人材センター・民間家事代行・自治体サービスの探し方
https://kizuna-iyashi.com/2025/01/17/homemade-306/


1.まず必要なのは“要介護認定”の申請

残業過多でフルタイム勤務の娘と75歳の母の2人暮らしで介護保険の家事ヘルパーは頼めますか?(前編)

(wal_172619/Pixabay)

Tさんのお母さまは、これまで元気だったため要介護認定は受けていませんでした。
しかし転倒をきっかけに、歩行器と家事ヘルパーが必要に。

そのため最初に行うのは 要介護認定の申請 です。


▼ 申請の窓口

  • 市区町村の高齢者福祉窓口

  • 相談したい場合は 地域包括支援センター

要介護認定は

  • 調査員による訪問調査

  • かかりつけ医の意見書
    などをもとに 「要支援1〜2」「要介護1〜5」 と判定され、
    認定されると公的な介護保険サービスが使えるようになります。

※通知は「原則30日以内」ですが、実際には2〜3か月かかることも。
早めの申請がとても大事!
(補注*1)


2.要介護認定が出たら、ケアプランを作成

認定後は、ケアマネジャーと一緒に ケアプラン(介護サービス計画)」を作成 します。

▼ 利用できるサービス例(要支援2のケース)

  • ホームヘルパー(週2回程度)

  • デイサービス(週1回)

  • 福祉用具レンタル(歩行器など)

▼ 費用のしくみ

  • サービス費の 1〜3割負担

  • 支給限度額を超えると全額自己負担

ここまでは順調でも、Tさんのような 「同居家族がいる場合」 は問題が発生します。


3.同居家族がいると“家事代行”は原則使えない?

残業過多でフルタイム勤務の娘と75歳の母の2人暮らしで介護保険の家事ヘルパーは頼めますか?(前編)

(Jörg Peter/Pixabay)

実は介護保険には昔から
「家事は家族が担うべき」という原則
が残っており、同居家族がいると 生活援助(掃除・買い物・料理)が認められない ことが多いのです。

しかし…


4.ただし“例外条件”があれば使える!

千葉県船橋市は、ホームページで明確にこう示しています(補注*2)。

▼ 同居でも家事援助が認められる例

  • 同居家族が障害・病気で家事ができない

  • 家族も高齢で家事が困難

  • 家族が未成年で家事負担が大きい

  • 家族が就労で日中不在(Tさんケース!)

  • 家族関係に深刻な問題があり支援が期待できない

  • その他やむを得ない事情

さらに最近は、
「同居かどうかだけで拒否してはいけない」
と厚生労働省が通達を出しています。

▼ 結論

Tさんのケース(フルタイム勤務+残業多い)は 例外に該当する可能性が高い ため、
まずはケアマネジャーか地域包括支援センターに相談を!


5.介護保険が使えない場合は?

残業過多でフルタイム勤務の娘と75歳の母の2人暮らしで介護保険の家事ヘルパーは頼めますか?(前編)

(John/Pixabay)

→ “介護保険外サービス”という選択肢があります

Tさんの場合、介護保険の家事援助は認められませんでした。
でも、まだ方法があります。

介護保険外の家事サービスには 2つの種類 があります。


① 公的・地域主体の「住民参加型サービス」

市区町村の 社会福祉協議会(社協)」 が運営しているものが多く、料金も手頃。

▼ 特徴

  • 1時間700〜900円ほど

  • 会員制(年会費あり)

  • 掃除、洗濯、買い物、見守りも依頼できる

  • 地域住民が支え合う仕組みで安心感が大きい


▼ 例:荒川区「にこにこサポート」(補注*4)

  • 掃除・洗濯・買い物など 生活サポート:750〜850円/1時間

  • 年会費2,000円

  • 高齢者・障害者・妊産婦などが利用対象

  • 地域住民が担う“支え合い型”サービス


▼ 例:葛飾区「しあわせサービス」(補注*5)

  • 家事援助:1時間700円

  • 年会費600円

  • 協力会員(地域の有償ボランティア)が訪問


▼ 探し方(とても簡単)

  1. Googleで
     「〇〇市 社会福祉協議会 家事援助」

  2. または市区町村名+「生活サポート」

  3. 社協ホームページの「高齢者サービス」をチェック


6.まずは、社協のサービスを検索してみて

介護保険の生活援助が使えなかったとしても、
“公的な介護保険外サービス”を使う道は十分あります。

Tさんのように、

  • フルタイム勤務

  • 家事ができない

  • 夜しか家に居ない
    というケースでは、「住民参加型サービス」が非常に役立ちます。


まとめ:介護保険が使えなくても、家事を頼む方法は必ず見つかります

フルタイム勤務で残業が多いと、
家に残しているお母さまのことが気になって仕方がないものです。

そして、せっかく要介護認定を取っても
「同居家族がいるから生活援助は使えません」
と言われると、心が折れそうになります。

でもブログでお伝えしたように、

  • 例外条件があれば、同居でも家事援助が使える可能性がある

  • 介護保険が使えなくても、公的な“住民参加型サービス”がある

など、実は選択肢はたくさんあります。

大切なのは、

「自分だけで全部背負わず、外部のサービスに頼っていい」

という視点をもつことです。

特に、社会福祉協議会の家事援助は
料金も手頃で、地域の支え合いとして安心して利用できます。

次の後編では、さらに選択肢を広げるために

  • シルバー人材センター

  • 民間の家事代行サービス

  • 介護保険外で生活を回す工夫

を紹介します。

あなたとお母さまが、少しでも「無理のない暮らし」に近づけますように。


✔ 後編(1月31日公開)はコチラ

残業過多でフルタイム勤務の娘と75歳の母の2人暮らしで介護保険の家事ヘルパーは頼めますか?(前編)

(Andreas/Pixabay)

後編では以下を詳しく紹介します。

  • シルバー人材センターで家事援助を頼む方法

  • 民間の家事代行サービスの使い方

  • 介護保険外で生活を回す工夫

📝 補注 

*1:厚生労働省「介護保険 サービス利用までの流れ」
https://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/commentary/flow.html

*2:千葉県船橋市「同居家族のいる場合の生活援助サービスの取り扱い」
https://www.city.funabashi.lg.jp/kenkou/kaigo/004/p075471.html

*3:社会福祉協議会について
https://www.shakyo.or.jp/recruit/about/index.html

*4:荒川区「にこにこサポート」
https://www.arakawa-shakyo.or.jp/niconico_support/

*5:葛飾区「しあわせサービス」
https://www.katsushika-shakyo.com/service/problem/shiawase/

以上

Follow me!