フルタイム勤務の娘は介護保険外で家事援助をどう探す?シルバー人材センター・家事代行・自治体サービスの選び方【2025年版/後編】
前編では、Tさんが「同居家族がいるため介護保険の家事援助ヘルパーが利用できなかったケース」を紹介し、まず検討すべき 公的な家事援助(社会福祉協議会の住民参加型サービス) の探し方を解説しました。
この後編では
① 公的サービスの残り(シルバー人材センター)
② 民間家事代行サービス
③ 介護保険外で代替できる生活支援サービス
の探し方をわかりやすく紹介します。
【前編はこちら|介護保険の家事援助が使えない理由と、公的サービスの探し方】
▶ 前編:同居でも家事援助は使える?介護保険の例外条件と公的サービスの探し方
https://kizuna-iyashi.com/2025/01/10/homemade-305/
1.市区町村のシルバー人材センターで家事援助を探す
シルバー人材センターは、地域の60歳以上の方が「働くことで生きがいを得る」ことを目的とした公益社団法人です(※補注1)。
家事援助は、清掃・洗濯・買い物・調理など“ふつうの家事”を中心に対応してくれます。
■ 探し方(とても簡単)
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**「○○市 シルバー人材センター」**で検索
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トップページの「仕事を依頼したい」「家事援助」などのメニューを見る
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利用条件・料金・依頼方法を確認して電話 or 申し込みフォームから相談
■ 例:新宿区シルバー人材センター(※補注2)
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家事援助:掃除・洗濯・買い物・食事の支度など
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料金:2時間以内 2,800円〜
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依頼は電話でOK
■ 例:港区シルバー人材センター(※補注3)
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家事援助…掃除・買い物・洗濯(介護は不可)
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1時間1,300円〜(3時間〜、交通費別)
■ 例:世田谷区シルバー人材センター(※補注4)
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室内整理・掃除・買い物など
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2時間 2,712円
センターごとに料金も内容も違うため、必ずお住まいの地域を確認してください。
ただしどこも 公共性の高い団体 なので、利用者の安心感は高いサービスです(※補注5)。
Tさんは最終的に、このシルバー人材センターで家事援助を利用できることになりました。
2.民間の家事代行サービスを探す
(「家事代行サービス認証」取得業者がおすすめ)
民間業者をネット検索する時に必ずチェックしたいのが
「家事代行サービス認証」制度 です(※補注6)。
これは、サービスの質や安全性を第三者が確認したもので、業者選びで失敗しにくくなります。
■ 認証業者は全国で19社(2025年1月時点)
一覧はこちら:
https://kaji-japan.com/nintei_entry.php
■ 業者ごとに違うポイント
① 料金体系/時間・回数の条件
例:
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ミニメイドサービス
月2回・120分×2名 21,120円〜 -
株式会社IDENTITY(福島県)
2時間 5,600円+交通費 週1回〜
② 対応地域
全国展開していない業者もあります。
まずは一覧ページから“対応エリア”を必ず確認してみてください。
3.介護保険以外のサービスで代替する方法
訪問介護は慢性的に人手不足。
とくに首都圏では「家事援助ヘルパーがそもそも見つからない」ことがあります。
そこで「家事援助の代わり」として、自治体が提供する以下のサービスが役に立ちます。
① 風呂掃除の代わり → 公衆浴場サービス(入浴支援)
浴室掃除は危険も多く、ヘルパーなしで続けるのは負担が大きいもの。
そこで多くの自治体が、高齢者向けに格安で銭湯を利用できる制度を用意しています。
■ 例:荒川区「ふろわり200」(※補注7)
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通常550円 → 200円で入浴
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送迎ボランティアや“見守り支援員”配置の制度もあり
その他にも
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江戸川区「健康長寿協力湯」(※補注9)
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葛飾区「くつろぎ入浴事業」(※補注10)
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足立区「ゆ〜ゆ〜湯入浴事業」(※補注11)
など、多くの区で同様の制度があります。
🟦 ポイント
ヘルパーが確保できなくても、銭湯を活用することで「安全な入浴+見守り」が同時に実現できます。
② 買い物・調理の代わり → 配食サービス+ネット購入
お母様が一人で買い物に出るのが不安な場合、
ネットスーパー+高齢者向け配食サービス の組み合わせがとても便利です。
■ 例:葛飾区「見守り配食サービス」(※補注12)
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手渡しで安否確認つき
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高齢者のみ世帯にも対応
■ 例:江東区「高齢者食事サービス」(※補注13)
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65歳以上で調理が困難な方に昼食/夕食を配達
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週7食まで利用可能
■ 例:台東区社会福祉協議会「配食サービス」(※補注14)
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安否確認つき
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月40食まで助成あり
配食サービスは「1人暮らし限定」でない制度も多いため、
“同居世帯でも頼めるか”を必ず確認してください。
■ 後編まとめ
介護保険で家事援助が使えなくても、
あなたとお母様の生活を支える仕組みは意外と多く存在します。
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社会福祉協議会の住民参加型サービス
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シルバー人材センター
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家事代行サービス認証業者
-
自治体の入浴支援・配食サービス
介護保険だけに頼らず、「公的サービス3本柱+民間」 をうまく使うことで、
働く娘さんの負担を大幅に減らしつつ、お母様の生活の安全も守れます。
「介護保険が使えない=詰んだ」ではありません。
無理せず、頼れるところは存分に頼ってください。
🔽【補注】
*1:「シルバー人材センターとは」公益社団法人全国シルバー人材センター事業協会 https://www.zsjc.or.jp/about/about_02.html
*2:公益社団法人 新宿区シルバー人材センター https://webc.sjc.ne.jp/shinjuku/index
*3:公益社団法人 港区シルバー人材センター https://www.minato-sc.or.jp/
*4:公益社団法人 世田谷区シルバー人材センター https://setagaya-sjc.com/
*5:「公益社団法人とは」内閣府:公益法人制度とNPO法人制度の比較について https://www.cao.go.jp/others/koeki_npo/koeki_npo_seido.html
*6:一般社団法人全国家事代行サービス協会
https://kaji-japan.com/index.php
*7:荒川区「日常生活の支援」https://www.city.arakawa.tokyo.jp/a028/koureishairyou/shien/nitijosien.html
*8:荒川区まるごとシニアガイド 「外出に関するサービスや支援」 https://www.city.arakawa.tokyo.jp/a028/koureishairyou/shien/shiniagaido.html
*9:健康長寿協力湯:区内にお住まいの60歳以上の方が対象です。60歳になる誕生日前月に区から「入浴証引換券」をお送りします。届いた「入浴証引換券」は、ご本人が区内銭湯へ持参し、「健康長寿入浴証」もしくは「健康長寿入浴証カードケース」と交換してご利用ください。1回270円(通常料金の半額程度)
回数制限なし、区内銭湯のどこでも、ご利用いただけます。https://www.city.edogawa.tokyo.jp/e039/kenko/fukushikaigo/jukunen/kurashi/choju.html
*10:「くつろぎ入浴事業」:70歳以上の高齢者の方に健康増進と地域社会との交流をはかっていただくため、公衆浴場を半額程度でいつでも利用できる「くつろぎ入浴証」を発行しています。区内の公衆浴場窓口で「くつろぎ入浴証」を提示し、利用料金280円をお支払いください。ご本人以外は利用できません。区内の公衆浴場及び足立区内の2か所の公衆浴場がご利用できます。https://www.city.katsushika.lg.jp/kenkou/1000052/1030186/1002144/1002196.html
*11:「ゆ~ゆ~湯入浴事業」:指定の週(月曜日から土曜日)に、週1回(月3回、年36回)区と契約している公衆浴場を通常利用料金から400円を差し引いた金額で利用できる「ゆ~ゆ~湯」入浴証を支給します。区内在住かつ70歳以上の方に、「ゆ~ゆ~湯」入浴証を送付します。https://www.city.adachi.tokyo.jp/senior/torikumi/shien.html
*12:葛飾区の「見守り配食サービス」https://www.city.katsushika.lg.jp/kenkou/1000052/1030186/1002141/1002165.html
*13:江東区の「高齢者食事サービス」https://www.city.koto.lg.jp/212106/fukushi/koresha/service/jisshi/6589.html
*14:台東区社会福祉協議会の「配食サービス」 https://taitoshakyo.com/service/hatsuratsu/haisyoku
以上




