良いケアマネジャー獲得には「介護事業所・生活関連情報検索」+口コミ+得意分野を確認する技が必要!
9/30のブログの続きです。ずっと地元を離れている鈴木花子さんのお母様の場合です。場所は、北海道札幌市T区。一人暮らしで、座敷で転んで入院。お母様は、退院後も自宅での生活を希望。鈴木さんはお母様を支えてもらうため介護認定を受け、訪問介護サービスを利用したい、特に夜間の排泄介助サービスを希望しています。希望のサービスがある事業所やより良いケアマネージャーを鈴木さんは探し始めました。
1. ケアマネジャーを探す
鈴木さんは、厚労省の介護事業所・生活関連情報検索システムで北海道を選びます。⇒
画面は北海道の介護事業所・生活関連情報検索 に飛びました。そこで、最上段にある「介護事業所を検索する」ボタンをクリック。⇒
5つの欄が表示され、上から
*「新着情報はこちら(1804件)」
*キーワード検索 (事業所名 市町村名等を直接入力)
*他の条件で探す
🔍本人家族に合ったサービスを探す
🔍目的や場所に合わせて介護事業所を探す
🔍詳しい条件で探す(ケアマネジャー等)
となります。
そこで、🔍目的や場所に合わせて介護事業所を探す をクリック。⇒
画面は、「目的や場所に合わせて介護事業所を探す」に変わり、2項目を選ぶ設定になっています。
🔍受けたいサービスを選択してください
〇介護の相談にのってもらう
〇自宅に訪問して介護してもらう
〇施設等に通って介護してもらう
〇施設等に短期宿泊して介護してもらう
〇訪問・通いや短期宿泊を組み合わせて介護してもらう
〇施設等に入所して介護してもらう
〇福祉用具(車いす・ベッド等)を利用する
🔍サービスを受けたい地域を選択してください
〇地図から探す
〇市区町村名から探す
〇お住いの住所から探す
※2018年9月末の地図となります。
鈴木花子さんはケアマネジャーを探したいので、「〇介護の相談にのってもらう」にチェックを入れ、「〇市区町村名から探す」のタブを選び、あいうえお順にならんでいる「さ行」の「□札幌市T区」にチェックを入れ、最下段の「🔍検索する」をクリック。⇒
51件の居宅介護支援を行う事業所が表示されました。
この51件からどの事業所の誰をケアマネジャーに選ぶか?ケアプランはケアマネジャーの能力によって格段の差が出るらしいです。良いケアマネジャーを獲得する秘訣は、口コミとケアマネジャーの経歴や資格でわかる専門分野に注目することです!
『(前略)ケアマネジャーになるには介護福祉士、ホームヘルパー、看護師、社会福祉士など福祉や医療における業務経験が5年以上必要です。各人がもっている資格や経歴によって得意分野が異なります。(中略)
例えば、要介護者に持病や大病をしたことがあり、医療に重点を置いた介護が必要であれば、看護師資格や理学療法士など医療系の資格や経歴をもつケアマネジャーが良いかもしれません。(中略)
また、要介護者の身の回りのサポートが大変な場合は、介護福祉士や訪問介護、在宅介護の経歴や資格を持つケアマネジャーの場合、豊富な経験や知識を活かしたケアプラン作りを期待できます。社会福祉士の資格をもつケアマネジャーなら、介護保険サービスや補助金制度などについての知識や経験が豊富です。
要介護者の状態や受けたいサービスを検討して、事業所に連絡する際に、こういう分野が得意なケアマネジャーを紹介してほしいと伝えると良いでしょう。(後略)』(『「家族介護」のきほんー経験者の声に学ぶ、介護の「困り事」「不安」への対処法』50~51ページを引用)
☆お勧めしない検索方法
1.キーワード検索欄に「札幌市」を入力すると、2939件も該当します。「長沼町」を入力すると、114件です。広範囲の地域名、たとえば市名を入力して検索する方法はお勧めしません。
2.次の🔍本人家族に合ったサービスを探すをクリックすると、1問ずつ問いに答えて進む方法になります。細かい条件を確認しながら進みたい方にはお勧めします。でも、すぐに情報を得たい方には煩わしくて超面倒!お勧めしません。
2. 「地域包括支援センター」の情報を入手する
『「家族介護」のきほんー経験者の声に学ぶ、介護の「困り事」「不安」への対処法』によると、「地域包括支援センター」は介護のよろず相談室らしいです。鈴木花子さんは、もう30年も地元を離れているので、なかなか口コミを得られません。にもかかわらず、ケアプラン作成を依頼できる事業所が51件も該当し、困り果てました。それで良く聞く「地域包括支援センター」って何?と考えて調べてみました。
☆「地域包括支援センター」とは?
〇高齢者の暮らしを地域で支えるため、担当機関などとの連絡調整を行う拠点
〇多くが民間委託で、社会福祉法人・社会福祉協議会・医療法人などが運営
〇ここには、ケアマネジャー・社会福祉士・保健師など3つの専門職が必ず配置されていて、高齢者の生活課題に対応
☆「地域包括支援センター」のおもな業務
*介護予防ケアマネジメント
*高齢者の暮らしをサポートする総合相談(介護保険や福祉サービスの紹介など)
*包括的・継続的ケアマネジメント(多職種や機関との連携やケアマネジャーへの助言や支援など)
*高齢者の権利擁護(詐欺や悪徳商法等の被害への対応や成年後見人の紹介など)
専門家がいて、ケアマネジャーへ助言や支援をしてもらえるなら、まずは「地域包括支援センター」に相談しようと鈴木さんは考えました。
検索方法は、「介護事業所・生活関連情報検索」の画面の、上から2段目、「介護事業所を検索する」の下に「地域包括支援センターを検索する」があります。これをクリック⇒
画面が「施設検索(地域包括支援センター検索)」にかわり、「あ行」「か行」と分かれて、50音順に市町村名が並んでいます。
鈴木さんは、札幌市T区なので、「さ行」の「札幌市(27)」にチェックを入れ、最下段の🔍検索するをクリック。⇒
27件が該当。鈴木さんのT区は、第1~3地域包括支援センターに分かれていました。どのセンターなのかわからないので、とりあえず第1地域包括支援センターの「詳細情報を見る」ボタンをクリック。⇒
記載情報を見ても、さっぱり分からず、ホームページアドレスをクリック⇒
画面が、社会福祉法人札幌市社会福祉協議会のホームページに飛びました。「各区のセンターのご案内」の「T区の各センター」が開きました。
一番上が、「札幌市T区第1地域包括支援センター」とあり、下に5項目が表示されます。
住所/地図/電話・FAX/担当地区/営業時間
第1地域包括支援センターの下に並んだ名称が「T区介護予防センター」や「T相談センター(居宅介護支援事業所)」とバラバラ。北海道の「介護事業所・生活関連情報検索」⇒「介護事業所を検索する」⇒「地域包括支援センターを検索する」から調べた名称と違うので戸惑いました。どちらが正しいか不明なので、電話で問い合わせることにします。
3. 「夜間の排泄介助サービス」を行っている事業所を探す
北海道の「介護事業所・生活関連情報検索」⇒「介護事業所を検索する」⇒「🔍目的や場所に合わせて介護事業所を探す」⇒〇「受けたいサービスを選択してください」⇒ 7項目から「□自宅に訪問して介護してもらう」にチェックを入れ、下段の「〇サービスを受けたい地域を選択してください」⇒3つ並ぶタブの真ん中、「市区町村名から探す」をクリック⇒「あ行」「か行」と並んだ中から、「さ行」の「□札幌市T区」にチェックを入れ、最下段の「🔍検索する」をクリック。⇒
87件が該当。でも、どの事業所で「夜間の排泄介助サービス」を行っているか記載がありません!
事業所の「詳細情報を見る」をクリックすると、5つのタブが表示されます。(事業所の概要/事業所の特色/事業所の詳細/運営状況/その他)
このタブの中の「事業所の概要」⇒下の段の左から3番目、「サービス内容」をクリック。⇒
「〇サービス内容」の下には3項目だけが表示。*サービスの特色/*通院等乗降介助の実施の有無/*頻回の20分未満の身体介護の実施の有無
と書かれているだけで、介護初心者には理解不能。「夜間の排泄介助サービス」は全く見当たりません。
検索方法が間違ったと考えた鈴木さんは、別の方法を試しました。北海道の「介護事業所・生活関連情報検索」⇒「介護事業所を検索する」⇒「🔍詳しい条件で探す(ケアマネジャー等)」⇒事業所検索(条件検索)の画面が表示され、4つのタブに分かれています。地図から探す/サービスから探す/お住いの住所から探す/条件検索 この中の「サービスから探す」をクリック。⇒
上から2番目「自宅に訪問」の中に「夜間対応型訪問介護(10)」を発見!右にある「解説」ボタンをクリックすると、『夜間対応型訪問介護 夜間の、定期的な巡回や利用者からの連絡によって、利用者の居宅を訪問して行われる入浴、排泄、食事などの介護、そのほかの日常生活を送るうえで必要となるサービスなどをいいます。(後略)』と現れました。これです!
「□夜間対応型訪問介護(10)」にチェックを入れ、「🗾地図を選択」をクリック。⇒
2つのタブ、地図から探す/市町村名から探すが表示されたので、「市町村名から探す」をクリック。⇒
「さ行」の「□札幌市T区(0)」にチェックを入れようとして手を止めました。(0)と表示されていたからです。それでもチェックを入れ、「🔍検索する」をクリック。⇒「検索条件に該当するデータはみつかりませんでした。条件を変えて再度検索してください。」
やっぱり駄目でした。念のため、数字があった札幌市北区と中央区と西区にチェックを入れて、「🔍検索する」をクリック。⇒
4件が該当。さらに詳しく見てみると、「サービス提供地域」の欄には”札幌市全区”とか”札幌市内”と書かれています!「詳細情報を見る」ボタンをクリックして「〇受け入れ可能人数」を確認すると「0人」ですが、「2014年01月11日時点」の情報と「2021年11月02日時点」の情報でした。
諦めないで、情報収集能力の高いケアマネジャーさんを探し出せば、希望が叶うかもしれません。鈴木さんは微かな光を見つけた気がしました。
4. 「新着情報はこちら(1804件)」をクリックしたら地獄でした
「介護事業所・生活関連情報検索」⇒「介護事業所を検索する」⇒すると最上段に「新着情報はこちら(1804件)」と赤字で表示されます。最新情報を知りたいと鈴木さんは考えて、これをクリック。⇒
「新着情報」の表題のしたに、「1週間以内に更新された事業所です。(2022年10月05日 00時40分 時点のデータです。)」と明記されています。情報は横1行に、左から通し番号、事業所番号/サービスの種類/事業所名称、更新日、更新種別が表示されています。
更新種別は、以下の表示で更新内容を分類
新規 新規事業所初回公表
公表 公表情報更新
特色 事業所の特色更新
サービスの種類は、黄色の四角の中にサービス内容を表示しています。
デイサービス、居宅介護支援、デイケア、療養医療施設、訪問リハビリ、訪問看護、老人保健施設、ショートステイ(老健)、訪問介護、ショートステイ(福祉)、老人福祉施設、特定施設(有料老人ホーム)、認知症対応デイサービス、福祉用具貸与、グループホーム、地域密着デイ、福祉用具販売、訪問入浴、特定施設(軽費老人ホーム)、小規模多機能型、地域老人福祉施設、複合型サービス、特定施設(サービス付き高齢者住宅)、定期巡回・随時対応サービス
介護初心者には、このサービスの内容や違いがよく分かりません。鈴木さんは、この画面を開いたことを後悔しました。地獄だった理由は他にもあります。(北海道だけでなく、他の都府県も同じ)
*更新日順に上から並んでいるだけで、地域もサービス内容もバラバラ。簡単に探せない。
*特色 の印は「事業所の特色更新」の意味なので、「事業所の特色」欄にある「〇受け入れ可能人数」情報の更新を期待して開いたが2019年の情報で、0人だった。また、「事業所の特色」欄のどの情報を更新したか分からない。
以上の理由から、介護初心者さんに「新着情報はこちら」からの検索はお勧めしません。
鈴木花子さんは、北海道の「介護事業所・生活関連情報検索」システムで「居宅介護支援事業所」や「地域包括支援センター」の情報を収集し、さらに町内会に挨拶に伺って口コミを探しています。まだ、優秀なケアマネジャーさん情報は獲得できませんが、要介護認定の申請から判定まで約1か月もかかると知りました。なので、鈴木さんは「地域包括支援センター」に相談に行く予定です。
☆厚労省の介護事業所・生活関連情報検索 https://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/ (ここから全国に飛べます)
☆北海道の介護事業所・生活関連情報検索 https://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/01/index.php
☆NPO法人 介護者サポートネットワークセンター・アラジン(「家族介護」のきほんー経験者の声に学ぶ、介護の「困り事」「不安」への対処法)http://arajin-care.net/
☆評判の良いケアマネジャーを探すには、「介護事業所・生活関連情報検索」+口コミの合わせ技が必要!http://kizuna-iyashi.com/2022/09/30/homemade-182
以上