老化が始まる40代から1日でも早く始めて欲しいから『脳が10歳若返る!1分脳活』
7月22日に紹介した『アルツハイマー病が革命的に改善する33の方法』の中で、「脳トレーニングをおこなう」という項目がありました。脳トレの本はいろいろ出版されていますが、同じ白澤先生のこの本を紹介します。
『脳が10歳若返る! 1分脳活』白澤卓二(しらさわ・たくじ)著、2020年3月発行、発行所:株式会社自由国民社、定価1,300円+税、ISBN978-4-426-12608-7
本の大きさは、縦19㎝弱、横13㎝、厚み1.5㎝。ページ数は、174ページで、黒と赤の2色刷りです。
内容は、4つの章に分かれ、このようになっています。
- 序章:「1分脳活」トレーニング
*指先トレーニング 6種類
*視覚機能トレーニング1種類
*脳トレーニング 7種類
- 第1章:暮らしの「1分脳活」スゴ技!
*「音読」は脳を活性化させる 等14項目
- 第2章:食べる「1分脳活」スゴ技!
*「ひと口30回」しっかり噛んで、脳を活性化 等11項目
- 第3章:体を動かす「1分脳活」スゴ技!
*「早歩き&ゆっくり歩き」の繰り返しで脳を刺激する 等4項目
わたしのお勧めポイントは以下の通りです。
☆序章のトレーニングが効きそう!
父のアルツハイマーが悪化する様子を毎日眺めていたせいか、母は「脳トレ」の計算問題集や音読のドリルを何種類も買い込んでいました。実際に計算している姿や音読している姿を見たことはありませんが。積んであったドリルをパラパラと斜め読みした私は、「これで効くの?」と感じたことを覚えています。
けれど、この序章の「1分脳活」トレーニングは、目の付け所や考え方を変えないと解けない難しさがあって、効きそうな気がします。
欲を言えば、もっと問題数が欲しいです。繰り返し解いていると、今の問題数では覚えてしまって、効果が薄れそうな気がします。
☆理屈を説明してくださるから、やる気がでる
「音読」のドリルも、「こんなの自己満足でしょ?」とバカにしていました。けれど、白澤先生にこう解説して頂くとやる気が湧いてきます。
『目で黙読することで視覚部位を、読んで理解することで前頭前野を、発語して声を出す部位や自分の声を聴く聴覚部位も使うことになり、一度に脳の4部位を使うので、一石二鳥どころか、一石四鳥です!(中略)「音読」しているとき、脳内では、セロトニンというストレス軽減ホルモンが分泌されます。前頭前野の働きが活発になるので、アイデアがひらめいたり、考えをまとめる能力が高まります。同時に、感情をコントロールしやすくなるので、イライラしにくくなるといわれています。』(37~38ページより引用)
あるいは『脳の認知機能が低下してくると、昨日のことはさっぱり思い出せないのに、学生時代のことはよく覚えているなどの現象が見られるようになってきます。(中略)そこで、海馬を活性化して、「短期記憶」を鍛えるのが、2日前の日記なのです。』(41ページより引用)
日記なんて面倒臭いけれど、「海馬を活性化させるぞ」と考えれば続けられそうです。
☆テストや数字でエビデンスを示してくれる
序章の「1分脳活」トレーニングの前、14ページに「脳の老化テスト」があります。このテストに答えて自分の現状を把握すると、思わず「1分脳活」トレーニングを解いてみようかな?と思う自分に驚きます。
また、『アメリカの西海岸にあるシアトルで行われた日系人1,800人を対象にした研究では、16年間の追跡調査の結果、野菜や果物のジュースを週3回以上飲む人は、飲まない人に比べて「アルツハイマー病の発症率が76%低い」という結果が得られました。』(97ページより引用)とエビデンスを提示されれば、思わず明日の朝からジュースを作ろうかしらと思います。
だって、たかが週3回のジュース作りでアルツハイマー病の発症が76%も下がるんですよ、凄いじゃないですか!
習慣をつくるには根気が必要で、そのためには理屈に納得して、現状を変えようとする意志が大切です。白澤先生は、エビデンスを提示して丁寧に理屈を説明してくださいます。
☆1項目は3~5ページで読みやすく、理解しやすく、試しやすい
第1~3章の各項目は3~5ページで、重要なポイントは赤字で強調されています。また、「脳を若返らせる食事のルール10」や「脳にいいオイル、避けたいオイル」など一覧表にまとめられて、理解しやすいです。
さらに嬉しいことに、試しやすいです。
『脳は、新しいことにチャレンジすると活性化します。そこで、歯磨きなどの日常生活の場面で、あえて“利き手”と“反対の手”を使うと、脳活になります。右手が利き手の人が左手で歯磨きすれば、1分脳活です。』(63ページから引用)と言われれば試したくなりませんか?私は敷居の低い左手歯磨きをもう始めました!
白澤先生は「はじめに」でこう書かれています。
『本書は、日常生活の場面に取り入れられる“脳によい”生活習慣を取り入れていただきたくて、ヒントを満載にしてお届けします。
「1分脳活」は老化が始まる40代から「1日でも早く」「できるだけ多くのことを」実践するほど予防効果が高まります。』(5ページより引用)
このように1人でも多くの方がアルツハイマー病に罹らず健康長寿を全うできるよう願う白澤先生の想いがこもっています。
簡単に読めて、簡単に試せるこの「1分脳活」を心からお勧めします。
☆『脳が10歳若返る! 1分脳活』https://www.jiyu.co.jp/shumiseikatsu/detail.php?eid=03465&series_id=s08
☆白澤卓二 お茶の水健康長寿クリニック https://ohlclinic.jp/
☆40代で唐揚げとビールが大好きなら必読!『アルツハイマー病が革命的に改善する33の方法』 https://kizuna-iyashi.com/2022/07/22/homemade-172/
以上