40代で唐揚げとビールが大好きなら必読!『アルツハイマー病が革命的に改善する33の方法』
2017年、カリフォルニア大学のデール・ブレデセン博士らがアルツハイマー病の原因と治療法を突き止め、リコード法という治療法を提唱しました。この発見によりアルツハイマー病は、生活習慣が発症や病状進行の鍵を握ることが判明。揚げ物やハンバーガー、お酒が大好きなあなたに是非とも読んでいただきたいと考え、紹介します。
『アルツハイマー病が革命的に改善する33の方法』白澤卓二(しらさわ・たくじ)著、2018年7月発行、発行所:㈱飛鳥新社、定価1,204円+税、ISBN978-4-86410-616-0
本の大きさは、縦19㎝弱、横13㎝強、厚み1.7㎝。ページ数は、199ページ。文字もやや小さめで、黒一色です。
内容は、3つの章に分かれています。
- プロローグ 5分でわかるアルツハイマー病治療・予防の最新事情
- 第1部 あなたにもできる「33の認知機能改善法」・・・【食の大原則&食べ方について】【控えたい食品・食材】【積極的にとりたい食材・栄養】【生活習慣】【運動】【健康への心がけ】
- 第2部 アルツハイマー病治療・予防のためのQ&A・・・【アルツハイマー病治療の最前線】【脳を健康に保つ】【食事】【運動】【生活習慣】
興味を持っていただくために、特に重要なポイントを選りすぐってご紹介します。
1.アルツハイマー病の原因と予防法(2~7ページより引用)
認知症の70%を占めるアルツハイマー病とは、『記憶や学習に関わる海馬の神経細胞が壊死していくために、脳の機能が失われる認知症のことをいいます。』
『脳は、
- 炎症
- 栄養不足
- 毒素
という「3つのリスク」にさらされると、それらに対する「防御反応」の一環として、アミロイドβを集積させ、脳を守っているという事実が明らかになりました。』
この発見により『脳を守ろうとするアミロイドβが増えないようにするためには、脳への脅威を減らせばよい』となります。この原則に基づいて白澤卓二先生が提案する方法が33も記されています。
2.アルツハイマー病の種類と最新治療法の概要(23~34ページより一部を引用)
カリフォルニア大学のデール・ブレデセン博士は、アルツハイマー病になる原因からこの病気を4種類に分類しています。
- 1型(炎症性アルツハイマー病)・・・脳の炎症が原因で起き、食事も深く関与している
- 2型(萎縮性アルツハイマー病)・・・脳機能の維持に必要な栄養素やホルモンの欠乏で起こる
- 1.5型(1型と2型が混ざった型、糖毒性アルツハイマー病)・・・脳の炎症と脳機能の維持に必要な栄養素やホルモンの欠乏で起こる
- 3型(毒物性アルツハイマー病)・・・カビ毒や歯の治療に使われているアマルガムと呼ばれる水銀を含んだ材料などの毒素から起きる
このようにアルツハイマー病になる原因を突き止めた結果、最新治療法の概要はこうなります。
- 既存の炎症を治癒し、新たな炎症を防ぐ
- 腸を治癒する
- インスリン抵抗性を改善する
- ホルモンバランスを調整し、最適化する
- ホモシステイン値を改善する
- 脳トレーニングをおこなう
- 体内に蓄積した有害金属の恒常性(ホメオスタシス)を整える
- デトックスを習慣化する
初めての単語もあり、きっと意味が分からないと思います。が、これがあなたの脳を炎症や栄養不足や毒素から守る最新治療法の要点です!私の説明に不備があってはならないので、この本をご自身で読んでみてください。
特に白澤先生はこう強調なさっています。『アルツハイマー病は、症状が現れてから診断を受ける15~20年も前に、ひっそりと始まります。それは40代。ようするに、日本の多くの40代は、自覚症状がないまま病気が静かに進行しているといっても過言ではないのです。(中略)そして60代を迎える頃、明確な症状が現れた時期には、すでに「末期」を迎えているというわけです。』
3.40代から食事と運動と生活習慣に気を付ける(36~199ページより引用)
【食事のポイント】
- 非でんぷん質の野菜をメインに、ゆるやかな菜食主義を目指す
- タンパク質は、1週間に450gまで摂ってよい
- 揚げ物は、AGEやトランス脂肪酸が含まれており、神経毒「アクリルアミド」が脳の海馬を攻撃する。
- 絶食でインスリン感受性が改善され、認知機能がアップする
- 絶食中にケトン体が体の中で作られ、アルツハイマー病が遠ざかりやすくなる
- グルテンと砂糖は、最凶のアルツハイマー病誘致コンビ
- 食物繊維を摂らない食事が、炎症の発生を加速させる
- 過去によくお酒を飲んだことも、アルツハイマー発症の一因となる
- 腸内環境の改善は、アルツハイマー病を遠ざけることになる
- 毎日スイーツを食べている人は血糖値の乱高下が原因で、糖尿病やアルツハイマー病を招く
この【食事のポイント】を眺めただけで、私は絶望的な気分に陥ります。何しろビールも唐揚げもチョコレートも大好きで、何十年もずっと食べ続けていましたから、間違った食事で自分の脳の海馬を攻撃しつづけていました。自然食品よりも加工食品を多く摂ってしました。
けれど白澤先生は「あとがき」でこう記しています。
『(前略)本書でご紹介したものはすべて、アルツハイマー病を予防し、改善させると医師の私が断言できるものばかりです。先入観を捨てて、気持ちを新たに、33の改善策に取り組んでみてほしいのです。(中略)
よく誤解されることですが、「歳をとったから、アルツハイマー病になる」というわけではありません。アルツハイマー病とは、よくない生活習慣が積み重なって起こる生活習慣病のひとつです。』
『たとえひとつの項目からでもかまいません。「よい習慣を取り入れる」、もしくは「悪い習慣とは縁を切る」。そんな決断をしていただければ、望外の喜びです。』
私は今日から、加工食品を全体の1割以下に減らします。あなたもどうかこの本を読んでください。
☆『アルツハイマー病が革命的に改善する33の方法』http://www.asukashinsha.co.jp/bookinfo/9784864106160.php
☆白澤抗加齢医学研究所 所長白澤卓二 https://www.shirasawa-acl.net/
☆『アルツハイマー病真実と終焉 “認知症1150万人”時代の革命的治療プログラム』 著者 デール・ブレデセン(著),白澤 卓二(監修),山口 茜(訳)≪長年の研究から、アルツハイマー病の主な原因となる36項目を突き止めた世界的権威が、その予防法と、9割が症状改善した治療法を解説する。食べるべき/避けるべき食品や、困ったときのQ&Aなども収録≫ https://honto.jp/netstore/pd-book_28881385.html
☆ご自身やご家族の認知症が不安な方へ『すぐに忘れてしまう自分が怖くなったら読む本』https://kizuna-iyashi.com/2022/07/15/homemade-171/
以上