ペットのための防災対策をおこなっている人は、わずか2割(前編)

ペットのための防災対策をおこなっている人は、わずか2割(前編)

ペットのための防災対策をおこなっている人は、わずか2割(前編)(HeungSoonによるPixabayからの画像)

アイペット損害保険株式会社が、ペットのための防災対策に関するアンケート調査の結果を3月4日に発表しました。この調査によると、「災害を想定してペットに関する防災対策をしている」と回答したのはわずか2割このアンケート調査をご紹介します。

この調査はアイペット損害保険株式会社が、2021年2月10日~18日にかけて、全国の犬・猫飼育者を対象に、インターネットアンケートとして実施し、1041名から得られた有効回答を集計したものです。その内容は以下の通りです。

ペットのための防災対策をおこなっている人は、わずか2割(前編)

ペットのための防災対策をおこなっている人は、わずか2割(前編)(Klaus BöhmによるPixabayからの画像)

☆災害を想定して、ペットに対するどのような対策をしていますか?

  1. 「『待て』や『おすわり』など、基本的なしつけができている」 犬飼育者の59.0% 猫飼育者の9.9%
  2. 「普段からクレートやゲージに入ることに慣れさせている」   犬飼育者の50.0%   猫飼育者の49.4%
  3. 「ペット用の防災グッズを備えている」            犬飼育者の47.2% 猫飼育者の46.9%
  4. 「在宅避難ができるよう、家具やケージ固定、落下防止などペットのための防災対策によって自宅の環境を整えている」 犬飼育者の24.3% 猫飼育者の35.8%

 自宅の環境を在宅避難用に整えている割合が、2020年に比較すると大幅に増加したそうです。また、災害を想定して「マイクロチップを装着している」は、犬飼育者の22.2%、猫飼育者の12.3%でした。

☆ペットのために現時点で備えている防災グッズを教えてください

  1. 「フード(おやつ含む)・飲料水」  犬飼育者の86.1% 猫飼育者の86.4%
  2. 「リード」             犬飼育者の59.0% 猫飼育者の28.4%
  3. 「トイレ用品(猫砂を含む)」    犬飼育者の58.3% 猫飼育者の74.1%
  4. 「ケージやクレート」        犬飼育者の47.9% 猫飼育者の51.9%

 この設問の自由回答欄には、「避難生活ができる車」「保存のきくフードなどの備蓄」などもあったそうです。

ペットのための防災対策をおこなっている人は、わずか2割(前編)

ペットのための防災対策をおこなっている人は、わずか2割(前編)(Nadine DoerléによるPixabayからの画像)

☆今後、ペットのための防災対策で今の備えに追加する場合、何を揃えますか?

  1. 「フードや飲料水」                           犬飼育者の49.3% 猫飼育者の56.8%
  2. 「水のいらないシャンプーやブラシなどのケア用品」            犬飼育者の36.8% 猫飼育者の28.4%
  3. 「寒さ対策用のブランケットや暑さ対策用の冷却マット」          犬飼育者の33.3% 猫飼育者の29.6%
  4. 「避難先で使うトイレ用品(猫砂、排泄物を処理するためのビニール袋等)」 犬飼育者の30.6% 猫飼育者の38.3%

その他に、「迷子になった時の写真・迷子札」は犬飼育者の25.0%、猫飼育者の32.1%。「マイクロチップの装着」は、犬飼育者の12.5%、猫飼育者の14.8%でした。

☆あなたは、最寄りの避難場所がペットを連れて避難できるか知っていますか?

  • 「知っている」  23.7%
  • 「知らない」   76.3%

この数字に驚きました!ペットを飼っていない私が知らないだけと思っていたら、飼っていらっしゃる皆さんもご存じないんですね。もしかすると行政も、避難所にペットを連れてくることを予想していないのでしょうか?

この状態で今日これから、南海トラフや関東大震災級の直下型地震が発生したら、どうなるのでしょうか?

ペットのための防災対策をおこなっている人は、わずか2割(前編)

ペットのための防災対策をおこなっている人は、わずか2割(前編)(CloudyBirdによるPixabayからの画像)

☆あなたは、最寄りの避難場所のペットの受け入れ体制について知っていますか?

《犬飼育者123名》

  1. 建物の中に一緒に入ることはできない  48.0%
  2. 建物の中に一緒に入ることもできる   34.2%
  3. わからない              17.9%

《猫飼育者67名》

  1. 建物の中に一緒に入ることはできない  59.7%
  2. 建物の中に一緒に入ることもできる   20.9%
  3. わからない              19.4%

前編は、ここまでです。私はペットを飼っていませんが、動画で癒されています。ペットたちは、昔の番犬やネズミ捕りではなく、もはやパートナーだと感じます。水害にしろ、地震にしろ、大災害に遭遇した困難な時に大切なパートナーをどうやったら守れるのかは大問題です。

3月26日にアップする後編では、「避難生活での心配事」、「避難所以外の避難先の確保」、「2022年義務化施行のマイクロチップ装着率」などの設問とその回答、さらに環境省が発表している「人とペットの災害対策ガイドライン」をご紹介します。

ペットのための防災対策をおこなっている人は、わずか2割(前編)

ペットのための防災対策をおこなっている人は、わずか2割(前編)(Selling of my photos with StockAgencies is not permittedによるPixabayからの画像)

《参照》

*ニュースリリース「ペットのための防災対策に関する調査」https://www.ipet-ins.com/info/26780/

*環境省発行の「人とペットの災害対策ガイドライン」(平成30年発行)https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h3002/0-full.pdf

*ペットのための防災対策に関する調査(2020年)https://www.ipet-ins.com/info/24237/

以上

Follow me!