自宅待機中のご両親の衰えを防ぐには?

自宅待機中のご両親の衰えを防ぐには?

自宅待機中のご両親の衰えを防ぐには?(Andrew Chooah によるPixabayからの画像)

自宅待機も長くなってまいりましたが、ご両親のお加減はいかがですか?そして、あなたの体調はいかがですか?

いろいろな機関や学会が、ご高齢のみなさまの自宅待機中の生活について提言を発表しています。これらの英知を参考に、ご高齢の皆様の心身の衰えを防ぐアイデアを紹介します。

1.電話や手紙で絆を深めよう

4月3日に発表された日本老年学的評価研究(JAGES)(①)のプレスリリース『新型コロナウイルス感染症流行下での高齢者の生活への示唆』(②)によると、『対策が長期化すると、感染を防ぐメリットと共に、閉じこもりや人との交流が減ることによる弊害が増えることが懸念され』るそうです。では、どう対処すれば良いのでしょうか?ご高齢のご両親が自宅待機を続けながら、健康を損なうデメリットを減らす方法を提案します。(以下、出典のアドレスは、番号順に最下段に表記 引用は『』で表記)

自宅待機中のご両親の衰えを防ぐには?

自宅待機中のご両親の衰えを防ぐには?(Susanne Jutzeler, suju-fotoによるPixabayからの画像)

『具体的には、密集を避けて数人の少人数で外出したり、密閉空間をさけて換気をした室内や屋外で、密接しないように人と人の距離を2m程度開けながら交流したり、あるいは電話やメール、SNSなどインターネットを使った交流であれば、感染のリスクは低く、外出や参加、交流によるメリットの方が大きくできると考えられます。』(②より)

お住いの都道府県の状況にもよりますが、つまり電話やメールなどでなるべく人との交流機会を増やしましょうということです。ただ、メールやSNSではなく、久しぶりに手紙やはがきの文通と電話でのおしゃべりはいかがでしょうか

『ご家族の面会が出来なくなってしまったので、入居者さまのストレスや不安感が気になってました。一昨日、Aさんのご家族から手紙が届いたんです。急いでお渡ししたら、大事そうに胸ポケットにしまわれたんです。ちょっとほっこりしました〜(^^)。それに今日、「帰りにお手紙出して」と頼まれましたよ』

これは、ある高齢者施設での実際のお話です。あなたも離れているご両親に、手紙やはがきであなたの気持ちを届けてはいかがですか? また同居なさっているご両親が、ご友人やご親戚に手紙やはがきを書くよう手助けしてはいかがでしょうか?はがきや手紙に使えるイラストやカードの情報をお届けします。

★介護現場で使えるフリーイラスト集https://www.my-kaigo.com/pub/carers/otasuke/illust/

  これは、明治安田生命グループが運営している「MY介護の広場」の《介護従事者・事業者のみなさま》の中の《高齢者レクリエーション》にあります。種類が多く、イラスト・カットが全てオリジナル。商業使用でなければ、無料で使えます。お葉書のイラストにプリントアウトしてはいかがでしょうか?

手作りお誕生日カード https://www.my-kaigo.com/pub/carers/otasuke/birthday/

  こちらのカードは、はさみや糊が必要で少し難しいです。けれど、型紙やパーツはpdfをダウンロードして使えます。作り方も順を追って、写真付きで説明してあります。(難易度の表示つき)

 

そして電話も、特に一人暮らしのご高齢の方に有効だそうです。話さないと口やのどの筋肉を動かす機会が減るので、喉の機能や筋力が衰えて、(個人差もありますが)誤嚥しやすくなる場合もあるそうです。また、電話で話すことは考えるので脳の刺激につながり、話すことで唾液が分泌され、食欲につながったりします。おしゃべりは、溜まっていた気持ちを発散させます。そのせいか、『よくおしゃべりをする方、例えばお経を唱えるお坊さんは元気で長生きな方が多い気がします。』と「介護の知恵袋」でおなじみ、介護福祉士の金田さちこさんがおっしゃっていました。

この機会を活用して、電話や手紙でご家族の絆を深めてはいかがでしょうか?

自宅待機中のご両親の衰えを防ぐには?

自宅待機中のご両親の衰えを防ぐには?(Nikki DawsonによるPixabayからの画像)

2.お家で体操をしよう

次にご紹介したいのが、一般社団法人 避難所・避難生活学会が3月1日に発表なさった『【新型コロナウイルス感染防止のため,自宅待機(いわゆる自宅籠城)をされる方々へ】』です。(③)この学会によると、自宅待機は避難所生活と同じだそうです。そこで留意するべきは3点。

1.バランスの良い食事を心がけ,米飯やパン,お菓子などの炭水化物に偏らないよう,注意しましょう.

2.高齢者は自宅内での運動(ラジオ体操やスクワット、足踏みなど)を意識的に増やしましょう毎食後の口腔内衛生を保つことも誤嚥性肺炎予防に大切です.

3.内服薬がある方はお薬が切れないよう,かかりつけの医師と処方日数について相談しましょう.

この提案の中の特に2番、自宅での運動だけでなく、口腔内衛生を保つことは風邪予防にもなり重要です。楽しく体を動かせる動画をご紹介します。なお、この他にもネットで検索して頂ければ、運動の動画はたくさんあります。

★ 歌体操「春が来た」(動画時間:10分41秒)  https://www.my-kaigo.com/pub/carers/otasuke/taiso-rec/

  介護施設で理学療法士として勤務されている先生が考案した歌体操。歌詞と動作が似ているので脳の活性化にもつながるそうです。

★ 食事前の口腔嚥下体操 (動画時間:8分51秒)https://www.my-kaigo.com/pub/carers/otasuke/taiso-rec/

  食事を安全に美味しくいただくための口腔嚥下体操です。口や舌をしっかり動かせる体操の動画は少ないので、貴重です。

★ 【運動でコロナ予防】免疫力アップトレーニングシリーズ〈筑波大学 久野研究室/企画・制作〉 https://www.youtube.com/channel/UCiAgEAJw3d629O3OaM1eHCQ

 1.免疫力をアップする「まき割り体操」(動画時間:4分3秒) https://www.youtube.com/watch?v=xyOFIcytKgw&list=PL38_DPfJl3c5Q2vaTt5r0mlXDDHjQKERT&index=1

 2.生活習慣病の悪化を防ぐ「綱引き体操」(動画時間:2分51秒) https://www.youtube.com/watch?v=momxMUzliH0&list=PL38_DPfJl3c5Q2vaTt5r0mlXDDHjQKERT&index=2

 3.肥満などのリスクを減らす「ツイスト体操」(動画時間:3分54秒) https://www.youtube.com/watch?v=YCZe4u8JvZc&list=PL38_DPfJl3c5Q2vaTt5r0mlXDDHjQKERT&index=3

自宅待機中のご両親の衰えを防ぐには?

自宅待機中のご両親の衰えを防ぐには?(LuckyLife11によるPixabayからの画像)

3.お食事で免疫力をアップしよう

先に紹介した一般社団法人 避難所・避難生活学会が発表された自宅待機中の留意点で、食事についてはこのように言及されています。

バランスの良い食事を心がけ,米飯やパン,お菓子などの炭水化物に偏らないよう,注意しましょう.肉類,魚類の摂取を心がけましょう.蛋白質の摂取目標は体重1㎏あたり1g(1日40~50g程度)です.ただし腎臓の悪い方は制限がありますので,かかりつけの医師とご相談下さい.』(③)タンパク質の目安は、毎食「手のひらくらいの大きさ」の肉、魚、豆など摂ると良いそうです

さらに、免疫力をアップする食事を、健康長寿ネット(④)で発見しました。『「免疫力を高める食事とは」』(⑤)によると、『免疫力を高めるためには、腸の状態を良くすることが重要なポイント』だそうです。説明は省いて、免疫力を高める効果が特に高い食品をご紹介します。

★ きのこ - 腸の働きを良くする食物繊維、ビタミン、ミネラルが豊富。食物繊維の成分が、消化吸収されずにそのまま腸の免疫細胞に作用するので、免疫力を高める効果があり、さらに、がん予防や腸内環境を改善し便秘を解消する効果もあるそうです。

★ 発酵食品 - 納豆、みそ、しょうゆ、漬物、ヨーグルトなどの発酵食品には乳酸菌や納豆菌などの善玉菌が多く含まれており、腸内の善玉菌を増やす効果があるそうです。また、生きたまま腸に届かなくても乳酸菌などの死骸は、腸に届くと腸内の善玉菌の良いエサになり、間接的に善玉菌を増やすことにつながるそうです。

この『「免疫力を高める食事とは」』は、このような言葉で締めくくられています。『免疫力は、年を取るにつれて低下します。免疫力を高めるためには、バランスの良い食事をすることが大切ですが、そのほかにも、体を動かすストレスをためない十分に休むなどといったことも、大切です。

自宅待機中のご両親の衰えを防ぐには?

自宅待機中のご両親の衰えを防ぐには?(sabu728によるPixabayからの画像)

4.明日を信じましょう

最初に紹介したプレスリリース『新型コロナウイルス感染症流行下での高齢者の生活への示唆』(②)の9ページには、希望の光が灯っています。この自宅待機が長引いて心と体が衰えてしまい、もしもご両親が弱ったとしても、希望があります。

要介護状態の 1 歩⼿前の状態を⽰すフレイル(虚弱状態)であった男性の 35.6%⼥性の 31.3%約 3 年後に健康な状態に回復』なさったそうです。この窮地を脱した素晴らしい皆さまには全員に共通する3点があったそうです。つまり、その3点を実行すればもしも衰えてしまっても回復を期待できます。その秘訣とは・・

★ 毎日の外出

★ 1日30分以上の歩行

★ 月に1回以上友人に会う

わたしたちの親の世代は、戦争はもちろんのこと、医療も充分でない環境で結核や赤痢・チブス・コレラなどの感染症の大流行を凌いで、生き抜いてきた方々です。この感染症の大流行に慌てふためいているのは、若い私たちの方かもしれません。

どうかあなたも頑張り過ぎず、コロナもご両親の心身の衰えも防ぎながら、この季節を乗り越えましょう。皆さまがお元気で、収束後の日常生活に無事に戻れるよう心からお祈りします。

自宅待機中のご両親の衰えを防ぐには?

自宅待機中のご両親の衰えを防ぐには?(Christopher RossによるPixabayからの画像)

《参考》

謝辞:以下のプレスリリースやホームページを参照させて頂きました。感謝申し上げます。また、「わらうかど」代表 介護福祉士 金田さちこさんにはアドバイスをいただきました。

日本老年学的評価研究(JAGES) https://www.jages.net/

②「新型コロナウイルス感染症流行下での高齢者の生活への示唆:JAGES研究レビュー」 https://www.jages.net/?action=common_download_main&upload_id=8685

一般社団法人 避難所・避難生活学会 http://dsrl.jp/%e3%80%90%e6%96%b0%e5%9e%8b%e3%82%b3%e3%83%ad%e3%83%8a%e3%82%a6%e3%82%a4%e3%83%ab%e3%82%b9%e6%84%9f%e6%9f%93%e9%98%b2%e6%ad%a2%e3%81%ae%e3%81%9f%e3%82%81%ef%bc%8c%e8%87%aa%e5%ae%85%e5%be%85%e6%a9%9f/

健康長寿ネット https://www.tyojyu.or.jp/net/index.html

⑤「免疫力を高める食事とは」 https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/koureisha-shokuji/menekiryokuotakamerushokuji.html

 ★★超高齢社会にわたしたちができること★★ シニア向けアクティビティサービス 「わらうかど」代表 介護福祉士 金田さちこ http://waraukado-club.com/

以上

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